表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リュウのケイトウ レガシィ  作者: きでひら弓
48/53

レガシィ リュウの伝承48静けさから伝わる恐怖

長大な横洞 サイケな構造物はその静けさで

恐怖の曲輪を彩る

『外があんなに騒がしかったのに

拍子抜けだな。』


『そうね、でもまだ用心に越した事は

ないわ。』


『………。』


突入部隊がメインゲートからの進入を

成功させる。

この時点での部隊損耗率は1%程度

当初の見込みよりは上出来だと言えた。

ゲートから続く横洞は直径30mもあり

匍匐飛行のまま前進するのに充分な

広さがあった。

進入後は小型竜の散発的な出現程度で

メインゲート手前の攻防が嘘のように

呆気なく進行が可能となっていた。

サレヒュトはあまりの拍子抜けで

少し気を緩めている。

レイラはそれでも警戒は怠ったりは

しなかった。

慧人に関してはこの様子に

違和感を覚えていたのだ。


(メインドリフト《主洞》から別れる

サブドリフトは全て閉鎖されているのか。

それに加え散発的敵出現とその位置

これは恐らく誘導されているな。

しかし、それでも順って進む以外に

ないか。)


◇ ◇


王都バスセラート機密作戦室


『やつぅらぁ いむぁぐぉるぉ

まんまとぅ うぁなぬぃかかってぇ

いるころあいくぁ ぬぁ じぉるたぁんよぉ。』


(※訳

奴等、今頃まんまと罠に掛かってる頃合いだな

なあジョルダン。)


『はい、ブルークスの強襲も凌ぎ

殆ど無傷で進入したようです。

しかし其れこそが思うツボですな。

真相を目の当たりにした時きっと

外で撃破されていた方がまだマシだったと

思う事でしょう。』


『だぁるぉうぬぁぁ。

きゃつるぁもこれでくぁごぬぉとぅおりとぉ

いぅわけだぁぬぁ。

もずぃどぅおりぃにぬぁ

ぐぁぁふぁふぁふぁふぁふぁふぁっっ。』


(※訳

だろうな。奴等もこれでカゴの鳥と

言う訳だな正しく文字通りに。

アッハハハハハハ。)


『にてございます。

そして意のままに動く最強部隊の

完成でございますね。

あの慧人めも此方の手駒に加わり

恐るるものは存在しなくる次第です。』


◇ ◇


『とこで慧人その紅い機体

アポクリファサイスだったか

特に戦闘に関わったりせんのだな。

何か意味が有るのか?。』


『アポクリファサイスには

恐らく重要な役割がある。

中は無人でAIのみの自動操縦になっている。

ネイシステムのように応答する機能は

無いようだ。

この機体を最深部まで連れて行くのは

エルニからの強い要望が有ったからなのだが。』


『そうなのか。

最深部に着いてみなければ分からないんだな。

特に同行するのには問題ないし

戦闘はこの様子なら部隊機だけでも充分だろう。

エルニの頼みなら聞かない訳にも

行かないしな。』


『それと提案が有るんだが。

最深部の最終ルームの手前で

レイラとエルセル部隊は退路を確保する為

待機して欲しいんだ。

後方から挟撃が無いとも限らないし。

ルーム内に30機近く進入しても

同士討ちの可能性もある。

最終ルームには俺とサレフで

進入しようと思う。

どうだろうか。』


『了解した。

確かに慧人の言う通り挟撃の可能性は

捨て切れないな。

私とエルセル隊は外に残ろう。』


『よろしく頼むレイラ。』


『ああ後ろは任せておけ。

それなら決着は二人に任せるぞ。』


果てしなく思える程長いメインドリフトを

突入部隊は進んで行く。

途中散発的戦闘はあるものの

磐石な体制と言っていい状態で。

それ故に逆に不安を拭い切れないまま。

最終局面は直ぐ進路の先に待ち構えている。


罠だとしても最深部を攻略しない訳には行かない

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ