レガシィ リュウの伝承25
南非常門へ敵機が迫る!。
慧人とレイラが
基地内で発進準備に取り掛かって
いる頃、外を包囲する闇の部隊は
突入に最も適した入り口の捜索を
躍起になって進めていた。
『おい、ヤス
まだ見つからねぇのか?。』
『親分、じゃなかった
隊長 南側の入り口は
全部ダメなんすよねぇ?。』
『バカやろうっ!親分 言うな。
何度言やわかるんだ。
おう、南は全部 自ら爆破して
閉じやがったからな。
ヤツら思い切った事しやがった。
だが、絶対に何ヶ所か
活かしてる入り口があるはずなんだ。
協力者もハッキリした場所を
特定出来なかったが
どうやらこの近く北側の山脈の
辺りだって事までは目星が付いてる
だからあの辺りを探させてんだろ。
闇雲にやってる訳じゃねぇんだよ。』
『しっかし
城から相当離れてやしませんか。
ゲンジのヤツなんて完全に山ん中すっよ。
これじゃまるで河口ヒロスの探検隊
謎の洞窟を探すじゃないすか?。』
『バカヤロぅ。
ごちゃごちゃヌカしてねぇで
テメェもしっかり探せや。
分け前 減らすからなっ!。』
『勘弁して下さいよカシラ、
じゃねぇ隊長。
お、ゲンジのヤツから合図ですぜ。』
『カシラ、言うんじゃねぇバカがっ!。
ゲンジのヤツとうとう見つけやがったか。
アイツは分け前アップだな。
ヤスっ!カラスとイチの隊も
こっちに回させろ。
急げよ。』
『なんだよ俺の分け前は…。
ヤツら、もうこっちに向かってるみてぇです。
あ、見えましたねぇ。
ゲンジが騒いでますよヘッド
じゃねぇ隊長。』
『オメェはホントバカだなぁ。
次ヘッド言いやがったら
ケツバットだぞ。
お、入り口の門が勝手に開いたとよ。
オメェら全員警戒しろっ。
ヤツら出て来るぞ。』
◇ ◇
慧人は
バーチャル モニターの2番へ
バトル フィールド スカイサイトを展開
直近の敵と前方長距離射程内の
敵を洗い出す。
(索敵範囲が狭いな。
衛生通信が使えないから仕方ないか。
ネイ、
スレイブ チャンバーへ
フェルミオン ブラスター用意。
α収束、5、6、7、8番へ
月読を同調。
1、2番75mm
3、4番ロケットランチャー
ウェポン ベイ解放。
射出地点、銃撃予測
2次加速2秒後
ゲル化フィールド3秒展開。)
慧人は思考波で
ネイへ命令を実行させる。
(イエス、マスター。
カタパルト 射出前
5、6ロックオン。)
(FIRE!。)
(7、8ロックオン。)
(FIRE!。)
◇ ◇
『出て来るぞっ!。
機銃掃射 弾幕切らすな。』
『長距離エネルギー砲撃だっ!。
イチーーーっ!。
ダメだ間に合わねぇーーっ。』
『なんだ速いぞ。
散れーーーっ。
ヤスーーーーっ
アルデミル ライフル撃て撃てっ。』
『カシラーーっ!
追ていけねぇーっ!。
しまっ…
どぁぁぁぁぁーーーっ。』
『バカヤロぅ〜ヤスぅーっ!。
クソがぁぁーーっ!。
周り込んで来るぞっ!。
対処遅れんなっ!。
カラスーっ撃て撃てーっ!。』
◇ ◇
レイラ機
アデウル イサレギオスがカタパルト発進。
南非常門より射出され
ネイより転送されたデータにより
即、迎撃可能な敵機を全て
洗い出した。
『ネイよりデータシンクロ。
アデル索敵範囲を確認。
9、10、11、12、13番
75mm。
14、15、
ガイナ キャノン。』
『イエス、マスター。
ネイ サーチスキャン
ベリオネル照準シンクロ。
オール ロックオン。』
『FIRE!。』
『無力化を確認。
3時の方向、敵影2
急速転回。』
(こんな異国の言葉を当たり前の様に…。
もうこちらの人間では無くなって
しまったようだな。ウフフ。)
レイラは自分の順応性の高さに
つい可笑しくなってしまう。
既に新装コクピットの操縦に慣れ
この場面でも余裕の笑みを浮かべていた。
『ウェポンベイ解放
ロケットランチャー。』
『イエス マスター、
ロックオン。』
『FIRE!。』
慧人とレイラが
出撃して1分、
既に半数以上の敵を
無力化していたのだった。
龍真瑰の解放により本来の力を発揮するレイラ
敵殲滅も時間の問題




