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ジュエル☆クイーン♡スクーリング  作者: 葉月 優奈
七話:秘密のお茶会とフローライト
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ベンチに座らせた佳乃は、呼吸を乱して大きく息をしていた。

持っていた買い物袋を下ろして、熱くなった佳乃を見ていた。

脳裏に思い出されたのが部長のセリフ。


(佳乃は体が弱いんだ)

俺と佳乃はバスの停留所で一緒に座っていた。

顔が真っ青だ、呼吸は完全に激しい。まるで死んでしまうかのような佳乃の弱弱しさ。


(とりあえず横に)

俺は佳乃を横にした。呼吸は少し安定したが顔は青いままだ。


「大丈夫か?」

俺は持っていたハンカチで佳乃の顔を拭いていた。

急に流れ出る汗は、佳乃の明らかな異変を感じていた。


「はい……平気です」

「平気じゃないよ、佳乃って体が弱いんだろ。これをかけて休んで」

俺は着ていたコートを敷布団の様に佳乃にかけてあげた。


「ちょっと弱いところを……見せちゃいましたね」

気弱く笑顔を見せた、こんな状態でも笑顔を見せる佳乃はあくまでも健気だ。

それだからこそ、佳乃を何とかしたいと思えた。

そんな佳乃はビニールを探していた。


「買ったものを……持って帰らないと」

「ああ。これか」

俺は佳乃が落としたビニールを手にしていた。

結構重いな、これ。中を見るとトウモロコシがいっぱい入っていた。


「少し休んでいろ、クラスにこれを持っていけばいいのか?」

「……うん。みんなが待っているから」

佳乃は力なく頷いた。やはり呼吸が乱れて苦しそうだ。


「分かった、俺に任せろ」

「……ありがとう……」

だけど佳乃はそれを見たのが、しずかに目をつぶった。

バスの停留所で、佳乃は青い顔をしたまま横になっていた。


この時、俺は部長の言葉を思い出した。

(佳乃は見守らないといけない存在)


そんなことを考えながら、俺は佳乃のビニール袋を運んでいた。

そのまま自分の教室に帰って戻った時、俺はショックがあった。



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