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ジュエル☆クイーン♡スクーリング  作者: 葉月 優奈
六話:無償の愛とアズライト
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俺は翌日学校に行く。

徹夜だから昼間はかなり眠かった、俺の精神力では授業を聞くことがやっとだ。

頭がぼーっとするのが、完全な寝不足だ。こんなに夜遅くまで起きたのは高校受験以来だ。


いつの間にか放課後、夕方になって俺はなぜかファミレスに来ていた。

チェーン店のファミレスの夕方は思った以上に人が少ない。

客は学生がほとんどで、ジュースで俺は粘っていた。

そんな俺のテーブルには、一人のウェイトレスが出てきた。


「まだ粘る気?」

早速客である俺に文句を言うのはファミレスでバイト中の純花だ。

「ああ、純花。おまえに会いに来た」

「そう、嬉しいわ」

純花はまんざらでもなさそうだ。

リア充を強要する彼女の純花は、上機嫌に変わった。


「さて、お前に頼みがある」

「何?告白?」

「違う、そこまでまだ深く俺たちつき合っていないだろ」

「そっか、それもそうねぇ」

純花はやっぱり単純だ。

そんな俺は、前に純花が言っていいたことを確かめようとした。


「純花、調査の方はどうだ?」

「なかなか苦労したわ、メールで送ったでしょ」

「そうだな、写真に写っているのがそうか」

「ええ、彼よ。間違いない……来る時間は、大体あたしが上がる三十分前、だから九時ごろかな。

バイト上がってからあたしも尾行していたのよ」

「ごくろうさん」

「はい、バイト代」

純花は俺の目の前に掌を突き出してきた。

何かをねだるような目で、俺をじっと見てきた。


「何、これ?」

「バイト代、あたしのよ」

「はぁ……それが大好きな彼に対する頼みか?」

「何言っているの、彼氏だろうが、彼女だろうがお金の管理は大事よ」

「わかったよ、いくらだ?」

「へへん、三時間でここのバイト時給が890円だから」

「2670円か、がっちりしてら」

そう言いながら俺はファミレスで余計な出費をしていた。

それと同時に俺の財布からお金が消えた。


「じゃあ、早速メール送るわね」

純花はすぐさまウェイトレスのポケットからスマホを取り出した。

スマホを使って、メールを送ってきた純花。

それから俺の方にもメールが届いた。


「なるほど……画像つきか。結構近くまで寄ったんだな」

そこには夜道、五人の人間がこそこそと歩いていた。

近くの酔っ払いを見つけてはカツアゲ。その中に戸破の姿も見えた。

戸破が心なしか笑っているのが俺にとってはショックだった。


「ちょっとショックだったけどヒバリン、不良さんなんだね」

「ああ……髪型は初めて会った時からそんなに変わっていなかったけどな」

「で、こいつがボスよ」

純花がいつの間にか俺の背後からスマホを覗き込んできた。

中央にいたのは紛れもなく榊だ。

俺は榊をじっと見ていた。何より彼は、DSPを持ったまま一人だけ後ろを歩いていた。


「DSPを持っているな」

「本当ね、何か……あれ?」

そう言いながら俺は戸破の指が白く光ったのが見えた。

戸破の人差し指……まさか指輪。

そんな榊たちはサラリーマンからカツアゲしたのち、町はずれの方に歩いていく。

そして、彼等は倉庫らしきところに入っていった。


「ここって?」

「市街地の少し先にある場所だけど、彼等の根城みたい。さすがに中には入らなかったけど」

「地図が分かるか?」

「う~ん、ちょっと待ってね」

そう言いながらウェイトレス純花は、急いで俺のテーブルから離れていった。

戻ってきたときは、彼女は地図を持ってきていた。

そんな純花に俺はもう一つ甘えることにした。



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