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ジュエル☆クイーン♡スクーリング  作者: 葉月 優奈
五話:憧れの英雄とアズライト
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あれから何時間の時間が過ぎたのだろうか。

俺はずっと闇をさまよっていた。

視界を遮る闇は、永遠にどこまでも広がっているかに見えた。


闇の中は恐怖を与える、俺の体に震えがあった。

そして、俺の闇にようやく一筋の光が見えた。開けた先には……


目に飛び込んできたのは白。俺は見慣れた天井が見えた。

すぐにわかった、俺の体は自分の部屋にあったのだ。

そのあと俺の姿がベッドの上にあったのを確認した。


「俺は……」

「気がついたのね、光輝」

俺の顔に覗かせたのが母親だった、泣き出しそうな顔で俺を見ていた。

いつの間にかパジャマを着替えさせられて、眠っていた自分がいた。


「おふくろ?」

「大丈夫、不良に絡まれたんでしょ。痛むところはないの?」

おふくろが言ったことで、俺はいろいろと思い出した。

俺はコンビニに行って、榊という男のいる不良グループにDSPを取り上げられてリンチ。

だけど、ここにいるということは命がある。体を起こして頭には包帯が巻かれていたが。

ならば次に気になるのは、


「DSPは?」

「DSP?大丈夫よ、そんなことより、食欲ある?」

「……うん」

単純にお腹は空いていた。

胸のあたりに包帯が巻かれていたのもすぐにわかった。

意識がなかったがいつ包帯が巻かれたのだろうか。


「待っていてね、今ご飯を持ってくるから」

「待って……」

「どうしたの?」部屋を出ようとする母親を引き留めた。


「俺を助けたのって……」

「ああ、同じクラスの伊勢ヶ崎さんよ。彼女が最初に来て驚いたけど」

母親はそう言った。伊勢ヶ崎……同じクラスって部長の妹か。

名前までは知らないけど、なんで俺のことを……純花と一緒だから俺は有名だけど。

とりあえず今度会ったら、お礼だけは言っておかないとな。


「それより光輝に、ご飯を持ってくるわね」

そう言いながら母親は俺の部屋を出て行った。

俺はずっと天井を見ながら考え事をしていた。


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