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ジュエル☆クイーン♡スクーリング  作者: 葉月 優奈
三話:白馬の王子様とセレスタイト
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純花は花が好きだ。

森本さんと会った時に見た純花の部屋、そこにはあちこちに花の写真が飾られていた。

そのほとんどが、阿弥野ケ原の珍しい高原植物なのだ。

平地では見られない希少なものが、壁をにぎわしていた。


(純花ならば、花畑が見える場所……このあたり)

それは森を抜けた先にある岩山。

魔物に出くわすことはないが、歩きにくい岩肌が見えた。


(歩きにくくて怖いな……これ)

登った手前を見ては高い、足が震えていた。

高いところは不安だ、ましてや足場の悪い岩山を上るからなおさらだ。

だけど純花を探さないといけない。

ゲーム内のクリスタルゲージは、ほぼ尽きようとしていた。


夕日の影が支配したそこは、決して花畑が見えるわけではない。

そんな中でも呼吸を乱しながら山登り。

登山靴でもないから、足の痛みはヒリヒリしていた。

でも頭の中は、純花との会話を考えなければならない。


(会って何を話せばいい?)

俺はずっと考えていた、でも答えが出てこない。

それでも俺は純花に会わないといけない。

前にDSPで見たリアル映像は夕暮れだ。

あの画面に近づことしているのが、俺ははっきりと見えた。


ゲームのクリスタルゲージがもうほとんどない。

だけど、俺には説得の仕方が分からない。


説得が失敗したら純花は飛び降りる、あの画像の様にしてはいけない。

でもリアルの会話術の能力値を、俺なりに分析すると30台だと思っていた。

だからこそ、純花を説得するのは難しいだろう。


(この景色は嫌な景色だ)

俺は思考をめぐらせながら、歩きにくい岩山を上っていた。

そんな時、ふと自分のDSPを見ていた。


(Jクイをやる前は……Jプリをやっていたんだよな。

最近全然やっていないよな。DSPもJプリのために買ったのに……そうだな)


一つの結論に達した俺は岩山を登りきった。

岩山の踊り場で小高い丘に登った時、そこに一人の少女がいた。

日が沈んで空が真っ暗になろうとしていた時、俺はようやく純花を見つけた。


「純花っ!」

俺が夜の岩山で見たのは、紛れもなく純花だった。

ピンクの長そでシャツに白い花柄のズボンの純花は、俺が声をかけるなり余裕ある表情を見せた。

さっきまでの半べそ状態とは違う、いつもの余裕ある純花の顔だ。


「遅かったじゃない、彼氏失格よ」

風でショートヘアーが揺れる純花の強がりだろう。

相変わらずの純花に、俺は少しだけ安心できた。



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