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ジュエル☆クイーン♡スクーリング  作者: 葉月 優奈
三話:白馬の王子様とセレスタイト
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イベントが終わるとセレスタイトの部屋に戻っていた。

主なき部屋に一人の来客が来ていた。

それは奥のソファーでくつろいでいた赤い三角帽子のドワ太。

俺を見かけるなり、深刻そうな顔で近づいてきた。


「というわけで、セレスタイトが失踪した」

「失踪したって、セレスタイトも……か」

「純花と同じ人物だ、純花がいなくなればセレスタイトにも変化が起きる」

「ああ、分かっていると思うが……」

そう言いながら、画面右端のクリスタルのゲージがさらに減っているのが見えた。

一刻も早く純花の問題を片づけないといけない。


「問題は分かっているな」

「ああ……分かっている。

セレスタイトを助けるには純花を探せってことか」

「そういうことじゃ。純花は純花(セレスタイト)なのじゃよ」

「とんでもねえクソイベントだ!」

俺は頭を掻いて苛立ちを抑えていた。

やることは分かったが、後はどうやって探すかだ。

魔物の森……まさかリアルで魔物とかいないよな。


「ドワ太、このゲームの正解をお前は知っているのか?」

「わしはヘルパーじゃ。ゲームの仕組みは分かっても、ゲームの答えなぞ知らぬ。

それを解くのがプレーヤーの楽しみだろう」

「そうだよな……大体魔物の森ってどこだよ」

「さあな……だが一つ言えることがある。

大臣よ、ジュエル☆プリンセス♡スクールとの魔物の森とは違うのが分かるか?」

「ああ……あんな凶暴な熊なんか、いなかったしな。

もっとヤバイ存在だったと思う、何よりあそこには王国を追放された魔術師の実験施設があった設定だよな」

「ほう……随分とくわしいのう」

「伊達にJプリを三年はやっていない」

俺は変なところで胸を張った、ちょっと空しかったが。


「それより間違いなく、魔物の森にセレスタイトはいるんだな」

「情報をまとめるとそれが一番確率は高い。だが、それだけでは探せぬのだ。

何せ魔物の森は広いからのう」

「探せない?」

「大臣よ、魔物の森に似た場所を知らぬか?」

「いきなり魔物の森って……あれか?」

「心当たりがあるようだな」

ドワ太の言うとおり、一つだけ心当たりがあった。

でもそこだと、捜索の場所がかなり広かった気がする。

何より俺はそこに行ったことがない。


「それより来客だ……」

ドワ太が促すと、セレスタイトの部屋の奥にある扉が開いた。

そして出てきたのが一人の男だ。

その男は見てすぐにわかった、豪華白いマントを羽織った侯爵だ。

何よりもその侯爵の顔を見て、俺はその侯爵が誰なのかを思い出した。



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