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~~女王ロワイヤル(第一戦)美術工房ペイナイト~~
俺はすぐに嫌な予感がした。
それは純花の最も苦手なジャンルだった。大きなキャンパスに書かれた文字は『絵画』だ。
俺が初めてであった時に、あまりにも芸術的な絵を見て知っていた。
そしてセレスタイトの絵画の能力値は『5』、唯一の一桁数字だ。
死にステータスにしていた『絵画』の数値を上げることすらしていない。
こんな大舞台で、いきなり死にステータスを使う勝負が来るなんてなんてついていないんだ。
ロードライトも出てきたが、ベレー帽を頭にかぶっていかにも絵が上手そうな画家風の出で立ち。
俺はタッチペンでアシストするが、セレスタイトの描く絵はやっぱりすごかった。
当然セレスタイトは大敗した。点数的には5点の評価。
対するロードライトの点数は79点。
勝負にさえならなかった。いきなり一本目を失った。
このままではまずい、三戦目にまで行かない。
三戦目に行かないと、何の意味もない。
いきなり追い込まれた俺は、ちらりと見ていた。
今、俺たちは食事を終えて湯神子の部屋。
俺の目の前には湯神子がやはりDSPを見ていた。
純花は俺のそばで何かを待っていた。
「純花……ごめん」
「負けの報告はいいわ」
純花は相変わらず落ち着いて食器を片づけていた。
次の試合に負けると、そこにいた純花が消える。
「そうだな、俺は次頑張るよ」
「もちろんよ、頑張んなさい」
純花なりの俺に対する激励だ。
俺は覚悟を決めて第二戦目に進むためにゲーム画面をタッチした。




