表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
もっともな戦隊はごもっともな変態!?  作者: 阿弥陀乃トンマージ
第1章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

28/31

第7話(3)主題歌披露

「……亜久野さん、全員揃いましたよ」

 翌日、生徒会のメンバーが再び会議室に集合する。正高に声をかけられた美蘭は頷いて席から立ち上がり、五人を見渡せる位置に移動する。

「……はい、それでは早速、『最上戦隊ベストセイバーズ』の主題歌製作に取りかかりたいと思いますが……」

「……」

「それでは歌詞を決めていきましょう」

「………」

 五人は黙っている。美蘭は首を傾げる。

「? どうかされましたか?」

「いや、あのよ……」

 強平が言い辛そうに口を開く。

「会長、どうかしましたか?」

「いや、いきなり歌詞を考えてこいって言われてもよ……」

「当事者である皆さんの意見を反映させたいと思いまして」

「そう言われてもよ……なあ?」

 強平が愛一郎に目配せする。愛一郎が苦笑交じりに呟く。

「いくらなんでも昨日の今日ではね……」

「流石にそれは速過ぎるってもんだぜ」

 速人が頷く。

「……正高くんはどう?」

「お恥ずかしい話ですが、さっぱり……」

 雄大からの問いに正高は首をゆっくり左右に振る。

「……こちらはお聴きになりました? ~~♪」

 美蘭は音楽を再生させる。愛一郎が頷く。

「う、うん……」

「用意したメロディーに言葉を当てはめてもらえばと思ったのですが……」

「い、いや、それでも難易度は高いっての!」

 強平が戸惑い気味に声を上げる。

「ふむ……」

 美蘭が腕を組む。

「も、申し訳ございません、揃いも揃ってまったく不甲斐ない限りです……!」

 正高が大げさに頭を下げる。

「いえ……これも想定内です」

「え?」

「わたしが歌詞を考えてきました」

「ええ?」

「今から歌ってみます。これをたたき台にしてもらえば……」

「は、はあ……」

「では、参ります……~♪」

「…………」

 五人は息を呑む。美蘭が口を開く。

「『最上』……それは一番優れていること、この上ないこと……」

「か、語りだした⁉」

 速人が驚く。

「『ベスト』……それは最も優れたもの……」

「セリフが続いた⁉」

 雄大も驚く。

「これは千代田区、中央区、港区のいわゆる『都心3区』に跨るように置かれた広大な学校、『最上学院』に通う生徒、否、ヒーローたちの物語……!」

「ず、随分と具体的ですね……」

「セ、セリフ長すぎないかな?」

 正高と愛一郎が揃って戸惑う。

「~~♪」

「おっ、歌に入るみてえだな……」

 強平がゴクリと息を呑む。

「もっともっと! 声を聴かせてくれ!」

「!」

「ずっとずっと! 叫び続けておくれ!」

「‼」

「きっときっと! 願いを叶えてやる!」

「⁉」

「もっともっと! ごもとっともっと!」

「もっともっとが被ってるな!」

 強平が声を上げる。美蘭は構わずに歌い続ける。

「ピンクセイバー、『最愛』のカウンター!」

「おっ……」

 愛一郎が思わず姿勢を正す。

「グリーンセイバー、『最速』のスピード!」

「へへっ……」

 速人が鼻の頭を照れくさそうに擦る。

「イエローセイバー、『最大』のブロック!」

「お、おう……」

 雄大が戸惑いがちに反応する。

「ブルーセイバー、『最高』のジャンプ!」

「ふむ……」

 正高が眼鏡の縁を触りながら頷く。

「レッドセイバー、『最強』のアタック!」

「ふん……」

 強平がまんざらでもない様子で腕を組む。

「五つの最も集まって~まさにこいつはごもっとも!」

「……!」

「最、セイ、愛⁉」

「あ、愛!」

 突然のコールアンドレスポンスの要求に驚きながら、愛一郎が応える。

「最、セイ、速⁉」

「速!」

「最、セイ、大⁉」

「だ、大!」

「最、セイ、高⁉」

「こ、高!」

「最、セイ、強⁉」

「強!」

 愛一郎に続き、他の四人も美蘭にレスポンスを返す。

「愛らしい! 速い! 大きい! 高い! 強い!」

「……‼」

「五つの形容詞に彩られ~五色の戦士は今日も行く~」

「……⁉」

「『最上戦隊ベストセイバーズ』~~! はあ、はあ……いかがだったでしょうか?」

 歌い終わった美蘭が呼吸と整えてから五人に問いかける。

「……悪くないんじゃないかな? ねえ、速人くん?」

「ああ。なあ、雄大?」

「うん。むしろ、結構良いんじゃない? 正高くん?」

「ええ、そうですね……会長?」

「ああ! 採用だ!」

「ありがとうございます……では、早速動画の撮影を……」

 美蘭が撮影の準備を始める。数日後に公開された動画は学院内だけではなく、外でも評判を呼び、最上戦隊ベストセイバーズのイメージアップへとつながった。

お読み頂いてありがとうございます。

感想、レビュー、ブクマ、評価、お待ちしています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ