竹槍物語
昔々あるところに…… 竹槍の翁という、戦時中からヤバいじいさんがおったそうな。
手頃な竹で様々な道具を作り、創意工夫しては叩き壊す。
野蛮人だか文明人だかはわかりません。
また武器として余多しつらえ、罠をこしらえ、山の中で獣を狩り一人暮らしておりました。
ある時、竹林を巡っていたところ。
金色に光る怪しげな竹が生えている一帯を見つけた翁は、一刀両断、唐竹割りにしました。
中からは金銀財宝が転がり出て、翁ハイテンション。
「これはたまらん、大儲け」
はじめの竹には黄金のかんざし。
次の竹には銀のくし。
次の竹には珊瑚の玉飾り。
次々切って、最後の一本。
しかしこれだけは切れず、何かに阻まれます。
「きえええい、我が蜻蛉の構えから繰り出すは必殺の初太刀ぃ、外してなるものかぁ」
いやいやいや、待てって、ヤバいって、コンセプト壊すな。
「知るかウリャア!」
…………THE END