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STAR RAIN  作者: bagswife
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選考会

一列に並ばされたアルト達は魔障石(ラクイマ)の前に5列で

等級検知を行っていた。


災厄等級(グラディエート)は主に7つに区分され


初級→一般兵士2人で太刀打ちできる

中級→上級兵士と同等

準上級→上級兵士2人または聖騎士1人

上級→聖騎士2人と同等

聖上級→上級の2倍

準特級→軍艦一隻

特級→加護を受けている兵士であれば善戦可能

超級→特級区分10人分でも勝敗がわからない


と言った組分けになっている。

各団員は基本的に中級以上の災厄等級をもっており、

逆にいうと中級は無いと選出は難しいと言われている


「じゃあ先に行くね、フユ、また後で」


フラットはアルトの一足先に魔障石の前に立つ


「フラット=ワンブラッド。前へ」


一瞬会場がざわつく

『ワンブラッド家か…これはもしかするぞ』


フラットは魔障石に手をかざす。


みるみる色を変え半透明の石から赤に染まっていく

バチバチと音を立てて稲妻が走る。


「流石だな。ワンブラッド。上級!火属性だ!!」


オオー!

歓喜の声が上がる。

フラットはこちらをみてピースを決めている


「バン・ナータリアン 上級 鉄属性!!」


声の方をアルトがみると先程正論をぶち込んできた人間が上級として選出されていた。


「…じゃあフユ俺も行くからな」

「ああ、レイまたあとでな」


そういうとレイは魔晶石に向かう。


まぁレイは上級以上だろうな。フユは思う。

それはそうだ。フユは昔を思い出す。

昔初級の神栄騎士団兵士に絡まれた時もレイが倒してくれた。


レイは魔晶石に手をかざす。

魔晶石は神々しい光を放ち、その光が青く輝く。


「これは凄い。即戦力だ。レイ=ステルファン。聖上級!!」

ライオットヴァルドが高々と宣言する

会場は大盛り上がりだ。


「すげえよ、レイ。お前トップだぜ。」

帰ってきたレイと腕を酌み交わす

「次はお前だよフユ。止まるなよ。」

レイはそういうとフユの背中を押し出す。

フユの内心はドキドキだった。


「ん?どうした。フユ=エバーノート。手をかざせ。」

ライオットヴァルドは急かす。

「一言言っていいですか。」

フユはうつむきながらライオットヴァルドに声をかける。


「早くやれ!後ろが詰まっている!!!」

ライオットヴァルドの側近かと思われる騎士団員が怒鳴る。

それを抑止するように騎士団員の前に手をやりライオットヴァルドは話す。

「よいぞ。言ってみろ。」

フユは顔を上げ団長たちを見上げる。

「俺は絶対龍王になります!!あんたたちも超えて!」

そう言い終わるとフユは魔晶石に手をかざす。


魔晶石はみるみるうちに淀みはじめやがて真っ黒になってしまう。

「あ、え?」

フユは戸惑う。それはそうだ、今まで見たことのない色なのだから。


「これはまずいな」

ライオットヴァルドは手を上げる。

隊長席からアギトの隊長ムサシ、ホワイトウォーカーの隊長マリーナ、トップ隊長、アルバスが下りてくる。


隊長たちは刀を抜きフユに突き付ける

ムサシが先導し問う「お前、名前は。」

フユは戸惑いながら答える。

「フユ=エバーノートです。」

「エバーノートか。なるほど。お前親は。」

「いえ、いません。」

槍を向けていたマリーナは槍を下す。

「なるほど。問題ない。とは言えないが、害はなさそうだ。」

マリーナは隊長席に戻る。

続いてアルバスも席に戻る。

ムサシはいまだ刀を下さない。

「お前、龍王になるとか言ってたな。」

フユはにらみつけ返事する。

「はい。絶対になります。」

「お前の力は悪の力だ。正義とは真逆のな。」

ほかの人の反応を見る限り、この人が言っていることは間違いない。

「たとえそうだとしてもです。俺がそれを証明します。」

「ふっ、どこまでも…ライオットヴァルド。等級を言ってやれ。」

そういうとムサシは刀を下しライオットヴァルドに指示する。

「…はい。フユ=エバーノート。冥級。」

会場はさらにざわつく。

冥級?聞いたことない等級だ!と様々な個所から聞こえる。

ムサシは続ける。

「冥級とは悪魔を指す等級だ。それも弱小悪魔じゃない。その気になれば町の一つや二つ玩具のように破壊できるレベルのな。お前に罪はないんだろうが、本来なら即刻投獄の身だ。どうする?」

フユは戸惑う。それはそうだ。急に悪魔だなんていわれても俺はずっと人間として生きてきた。

それに龍王になって人々を助けたい気持ちも本物だ。

「…それでもです。俺の気持ちは変わりません。」

そうは言ったものの会場の視線が刺さる。

悪口も聞こえる。心が折れそうだ。なんで俺が…

「なんで俺が…って顔だな。それは誰もがそう思うだろうさ。

だが胸を張り続けろ。それが龍王だ。彼もまた望まれる能力ではない。」

フユは気づかされたようにムサシを見る。

ムサシは自身のローブをフユにかける。


「うちにこい。暴走したら殺してやる。」

そういうとムサシは隊長席に戻る。

ムサシから受け取った赤色のローブをぎゅっと握りしめ、退場口に向かうムサシに叫ぶ

「宜しくお願いします!!!!!!」

ムサシは振り向かず手をひらひらさせ、姿を消した。


こうしてフユのアギト入りが決定したがまだ会場は騒然としている。


「えー、気を取り直してこの後は各々の団の発表を行う。名前をよばれたものは残るように。

そしてフユ=エバーノート。お前は裏の控室にいろ。合格者は皆そこに集まる、」

ライオットヴァルドにそういわれ、フユは控室に向かう。






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