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空色の恋文  作者: 夏歌
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空の心情

昔から思っていた




どうして美しい物を造り上げるのは難しい事なのに壊れていってしまう時はあんなにも呆気ないのだろうかと




なんだってそうだ




一生懸命造り上げた美しいものでも壊れる時は一瞬だ



俺は考えた


なぜこの世界は俺達の大切なものを何食わぬ顔で壊していくのだろう、と



今日もまた誰かの大切なものが壊れていった


目の前で誰かの大切なものが崩れさって逝く


一瞬にして崩れさって逝くのを見ながらただひたすらに考えた


必死にもがいている人間を嘲笑うかのごとく壊れていってしまう大切なもの



声を張り上げて叫んでも俺の声は届かない

微かな反響を残して消え去ってしまう





どうして報われないのだろう



なぜ世界はこんなにも残酷なんだろうか




何度も何度も考えているうちに俺はある一つの答えに辿り着いた


どうせ報われないのなら




もういっそのこと






「自分の手で壊してしまえばいい」のだと






こんなふざけた世界に壊されるくらいなら


自分の手で壊してしまった方がマシだ




自分の手で壊してしまえば



もう大切なものを奪われずにすむ





こんな理不尽な世界に



もうこれ以上大切なものを奪われてたまるか






そう思った瞬間







俺の世界がまるでシャボン玉の様にはじけとんでしまったんだ



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