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同居人はドラゴンねえちゃん  作者: SAI-X
第4章 夢のジャムセッション
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EPISODE71:白龍対猛虎

 一方、東京都では。早朝から都会の中心を、強化スーツに身を包み武装した集団が駆け巡っていた。その強化スーツは軽装ながらも局所を守るべく装甲が取りつけられており、機動性と安全性を両立していた。

 更によく見れば、胸部や肩に警視庁のマークがついていた。銃や特殊警棒といった装備で武装していることと、警察の関係者であることから察するに――つまり彼らは、シェイド対策課の戦闘部隊というわけだ。


「こちら第一戦闘隊! 新宿駅付近でシェイドを発見、等身大です! チーフ、応答願います!」

「よし、発見したか……。許可を出す、ただちに駆逐しろ!」

「ラジャー!」


 等身大とは――身長が人間とほぼ同じ大きさということ。現在第一戦闘隊が対峙しているシェイドはがっしりした体格で、口には発達した巨大なアゴがあり、全体的な姿はウスバカゲロウの幼虫――アリジゴクのような姿をしていた。

 戦闘隊のメンバーは果敢にも銃や火器を乱射し、中には特殊警棒やスタンガンを手に突っ込んでいくものもいた。

 だが力は相手の方が強く、次々蹴散らされていく。更にアリジゴクはアゴを天に上げ強い磁気を発生させる。隊員の装備はいずれも金属製のため、次々とアリジゴクのシェイドの近くへと引き寄せられていった。


「チーフ! こいつ、手強いです。仲間が次々に負傷しています!」

「何をしている。早く『アレ』を使え!」

「で、ですが『アレ』はまだ試作段階。それに周囲に被害が――」


 無線機でチーフ――村上と通信する。『アレ』と呼ばれた兵器を使えという指令が下ったが、通信を入れた隊員は戸惑い気味だ。

 本当に『アレ』を使うべきなのか、『アレ』を使ってでも倒さなければならないのか――迷いが生じていた。


「かまうな、使え。『アレ』は持ってて嬉しいコレクションじゃない……さあ、早く!」


 無情にも決断のときが迫ってくる。彼が迷っている間にもアリジゴクのシェイドは磁気だけではなく、己の周囲に砂地獄を発生させ隊員たちを引きずり込んでいく。

 このままでは仲間たちが捕食されてしまい被害も拡大する。だが、『アレ』の威力は強大でしかも試作段階。上手く使えるか分からない……。

 表情が見えないメットのバイザーの奥には、躊躇し焦燥感に駆られた青年の顔があった。そして決意を固めたか、負傷した仲間の一人のそばにあった『アレ』と呼ばれた大型の火器を取りに行く。


「おい、待てよ……。まさかお前、それを使うのか?」

「ああ。こいつは暴発するかもしれない危険な武器だ。けどな……」


 そう言って銃口の先に線路のような、戦艦や空母でいうカタパルトのようなパーツがついた火器――レールガンを手にとると、アリジゴクのシェイドの真正面に立ち、引き金を引く。

 だが、すぐには撃てなかった。何故ならこの武器は、エネルギーを充填して打ち出すまでに時間がかかるからだ。

 普通に攻撃するだけなら、ハンドガンやマシンガンといった他の火器や他の装備の方が早い。そんな欠点がありながら、何故実用化されようとしているのか? それは――確実に高威力の攻撃が可能で、相手に決定的なダメージを与えられるからだ。


「そうでもしなきゃ、あいつは倒せない! 超電磁砲(レールガン)、発射ァァァァァ!!」


 チャージは終わった。稲妻弾ける光の弾丸がレールを伝って射出、身構えて相手の様子を窺っていたアリジゴクを襲う!


「ブハアアアアアア!!」


 時間をかけて撃たれた極大な電撃弾、それが相手を焼き尽くすのは時間の問題だった。

 あまりの威力に耐えきれず、アリジゴクのシェイド・マグネアントルは爆発炎上。砂地獄と化していた周囲の地形も元に戻った。


「こちら第一戦闘隊! なんとか敵を撃破しました!」

「よくやった。すぐに救急車を手配しよう。それまで待機だ!」

「了解!」



 シェイドとの戦闘で傷を負った第1戦闘隊のメンバーが全員病院に搬送されたあと、チーフこと村上はモニタールームの中央で優雅にティータイムをたしなんでいた。

 ダブルスーツにネクタイ、そして白を基調としたティーカップ。紅茶の似合う上品な紳士であった。見た目だけは。


「オッス! 村上、戻ったぞ」


 自動ドアから不破がモニタールームに入ってきた。彼もまたシェイドの討伐に向かっていたのだ。ちょうどその帰りだった。


「はいはい、おかえり。ゆっくりしてちょーだい」


 あくまで嫌味ったらしく不破にねぎらい(?)の言葉をかけると、再び紅茶を飲み始める。


「オレや戦闘班が汗水垂らして働いてる間に、お前はオペレーターの女の子と一緒にハーレムごっこかよ」

「ふふん。うらやましいだろ?」


「ああ。変われ! お前ばっかりイイ思いしやがって。オレだってイチャイチャしてーんだよ!」

「あ、変わってくれるの? 別にいいけど大変だよ。次から次に指示しなきゃいけないし、モニターから目が離せないし、目は疲れるし。あと座りっぱなしだからお尻も蒸れるぜぃ」


 眼鏡のブリッジを上げ、キザに振る舞いながらそう語る。

 疲れていたところに村上の妙にかっこつけた立ち振舞いを見せられ、不破はイライラが爆発した。だが寸前で抑えた。怒ったら負けだからだ。


「そうか。オレはそういうの30分も我慢できないから無理だな!」

「子どもか! お前は子どもか!」

「らしくねえなァ、村上。さっきの台詞をいつもみたいにメガネのブリッジ上げて言ってみろよ」


 苦虫を噛み潰した顔で不破に睨みを利かせると、メガネのブリッジを人差し指で持ち上げ


「まったく君はお子様だねぇ」

「うっわ何こいつ、ムカつく! 余計ムカつくんだけど!! メガネ貸せや、割ってやるから!!」

「や、やめろ! これがいくらするか分かってるのか? このフレームだけで5万円以上はするんだぞ! だからやめっ……」


 彼の呼びかけもむなしく、他のメンバーが見ている中で不破との乱闘が始まってしまった。

 インテリで肉体派ではなく、運動もあまり得意ではない彼は圧倒的に不利である。

 日頃鍛えている上に戦い慣れている不破の方が完全に有利である事は明らかだ、こうなれば最後、村上は負けを認めるしか他はない。

 執拗にメガネを奪って叩き割ろうとする不破の魔の手からメガネを護ることしか、村上にはできなかった。


「二人ともケンカはやめてください!!」

「ぎええええェ!?」


 が、そこに思わぬ助け舟が入った。額から汗を流し、激しく緊張しながら取っ組み合う二人の間に宍戸が割って入ったのだ。二人のすそを持ち上げると、首を少し後ろに引かせて後押しするように頭同士をぶつけた。すると先程までの喧騒で張り詰めた空気が、あっと言う間に静まり返った。


「もうっ。二人ともだらしないですよ。しっかりしてください!」

「あいてて……宍戸ちゃん、それに不破も。さっきはすまなかった」

「オレも悪かった。本当にすまないと思っている!」


 宍戸と他のメンバーに二人は大慌てで謝った。どちらも素直に謝りそうには見えない性格なのになぜすぐに頭を下げられたのか、不思議な話である。

 ただ、もしかするとそれは、体を張ってまで止めに来た宍戸を泣かせたくない――という思いからとった行動だったのかもしれない。



 その頃――京都でもシェイドが発生していた。ウロコをレーダー代わりに反応を追っていくと、最もも反応が強い場所でそのシェイドに出くわした。いかつい体格をした、アムールトラの怪人のような姿だ。その鋼のように硬そうな筋肉や太くがっしりとした腕から察するに、パワータイプ。防御力も高そうだ。

 そしてそのトラの周りを多数の最下級シェイド――クリーパーが取り巻いている。まずはこいつらを片付けねば本体を叩けないだろう。


「健、まずはこやつらを片付けるぞ!」

「オッケー!」


 右手に長剣、左手に盾を持った青年。その背後には白龍。白龍が咆哮を上げ、その場にいた者すべてが立ちすくんだ。

 その隙に群がるクリーパーを蹴散らしていき、最後の一体は空中から突きをかまして雲散させた。

 これであとは本丸を叩くだけとなった。逃げるシェイドを、健と白龍が追いかける。幸い相手はあまり速くはなく、すぐに捕まえることが出来た。張り倒して気絶させるも、すぐに起き上がって健を突き飛ばしてしまう。


「待てッ! こいつッ!」


 強力な一撃を受けるも健は立ち上がり、再びトラを追跡。壁やコンクリートを自慢のツメで破壊していくトラを追い続けていると、やがて池のそばにある雑木林に出た。足元を落ち葉が埋め尽くしており、やや走りづらそうだ。


「しかし、龍と虎か――ふんっ」

「どうしたの、アルヴィー?」


 白龍――アルヴィーが目と鼻の先にいるトラに対して鋭い睨みを利かせた。人の姿のときと比べて表情が読みとりづらいのにも関わらず、健には彼女が眉をしかめている姿が見えていた。これもパートナーとしての付き合いが成せる業なのだろうか。


「面白い。この勝負、絶対に勝つぞ!」

「あっ、そういうことか! それなら僕も本気でいく!」

「勝手ナ 因縁ヲ ツケヤガッテ! 二匹マトメテ ヤツザキニ シテ ヤル!!」


 龍と虎――それは強大な力量を持ち、実力が伯仲する二人の英雄や豪傑のことを示す。

 今対峙しているのも龍と虎――とはいえ、いくら強くても相手は白龍(アルヴィー)に比べて下の下。運がなければ勝てそうにはない。

 対してアルヴィーは上級シェイドで、虎に比べて実力は上の上。よほど運が悪くなければまず負けないはずだ。

 たどたどしい人語を発しながらトラが健へ向かって駆け出す。その大きな爪で切りかかるが、健は盾で弾く。

 すかさず切り込んで、そのまま自分のペースに持ち込み連続で斬撃を浴びせた。相手の傷は浅く、まだまだ倒れそうにない。

 トラは巨体に合わぬ俊敏な動きで健を翻弄するが、一瞬の隙を突かれ確実に攻撃を叩き込まれていった。殺るか、殺られるか? 龍と虎の駆け引きは激しいデッドヒートを迎え、ますます白熱していく。


「パワーは互角……」

「スピードは奴の方が上、となれば」

「あとは(テクニック)ッ!!」


 健が赤いオーブを柄に装填すると同時に、トラが雄叫びを上げながら疾走。

 健にアッパーカットを命中させ、空中へ打ち上げるとそのまま追い討ちをかけようと飛び上がる。

 そうはさせじと空中で体制を立て直し、逆にトラを地べたへ落とした。そのまま斜め下へ剣を突きだし、赤と青――二色の炎をまとって急降下。一直線にトラを貫き、爆発させた。


「よっしゃ! やったねアルヴィー!」

「ああ、龍が虎に勝ったのだからな!」


 雌雄は決した、龍が虎に勝利した。かに見えた――なんと、立ち上る炎の中から手負いのトラが現れたのだ。


「くっ……ぬか喜びだったか」

「そうらしい。あいつ、今度こそ!」


 歯を食い縛り再びトラに立ち向かっていく。受けたダメージは致死量、それでもなおトラは生きていた。

 体格に似合ったタフネスが彼にはあったようだ。とはいえ先程受けたダメージが響いているのか、動きが鈍っていた。

 ここで油断しなければ、今度こそこのトラに勝てるだろう。巧みに防ぎ、巧みに反撃しながら引き続き激戦を繰り広げていく。

 やがてトラの動きがふらつき、もはや先程までの速さは微塵も感じられなくなった。あともう一息、今だ! 健が横に大きくなぎ払った、そして立て続けに跳躍しながらの必殺の一撃を浴びせる!


「グオーーーーッ」


 大きく吹き飛ばされたトラは大爆発し、今度こそ灰塵に帰した。


「ふう……手強かった」

「ああ。なんともしぶといヤツだったの」


 激闘の末に強敵に打ち勝ったのだ、喜びもひとしお。切羽詰まっていた二人の顔は柔らかくなり、にっこりと微笑んでいた。だが、安心した次の瞬間だった。



「うりゃ、うりゃぁぁぁぁぁ!!」



 いったい誰が予想しただろうか?

 池の中から突然大きな銃を持った男が飛び出し、手早く銃を撃ちながら健に接近してきたのだ。狙いはバラバラで、盾を構えていた健には一発も当たっていない。


「今のは……威嚇射撃!?」

「その通り。しかし油断しましたなぁ。いつの時代も主役っちゅうのは、遅れてやってくるもんや」

「まさかお主、あのシェイドが倒れるまで池の中に潜んでいたのか?」

「ご名答」


 銃を手回しして健を挑発するように喋りながら、関西弁の銃使い――市村が近寄る。

 相変わらず挑発的で過剰なまでに自身に満ちた粗暴な態度が目立ち、思わず冷や汗が出る程度の威圧感を漂わせていた。


「あんたらがチンタラ消化試合やっとるせいで、ワシ溺れ死にするとこやったわ」

「ほぉー。ところでひとつ訊くが……お主、私たちとあのトラとどちらを応援していたんだ?」

「うっ」


 相手を挑発し、余裕綽々に振る舞いながら格好良く現れた。

 ここまでは良かったが――戦うことで頭がいっぱいで、戦う前のやり取りまでは視野に入れていなかった。

 なんてことは口が裂けても言えない。その理由はとても簡単、格好つかないからだ。


「あ、アホなこと言うなや。そりゃあトラに決まっとるやろが。そういうあんたらはなんや、ドラゴンズのファンか?」

「うーん。野球はあんまり……」

「ほなこの中でタイガースのファンはワシだけやっちゅーことか!? なんやそれ! 中日ファンのお前ら応援して損したわ!」

「それは関係ないんじゃないですか……って今なんて言いました?」


 あろうことか隠していたことが口からこぼれてしまった。激しく取り乱しながら市村は慌てて口を塞ぐ。

 よく喋る関西人ゆえのミス――だったのかもしれない。それを見た健は、腹を抱えてゲラゲラと笑い出した。アルヴィーも釣られて大笑いした。


「じゃかましいわボケェ! 関係ない話すんなや!!」


 短気な市村が憤慨した。空に向けて何度も発砲し、爆笑の渦中にいる二人を脅す。

 更に地獄の門を見張る番犬のように恐ろしい顔で銃口を向け、威圧した。

 急に張り詰まった空気が漂い、二人は息を呑んだ。白煙を上げる銃口に息を吹き付け、落ち着いたかに見えたが再び健とアルヴィーをにらみ始めた。


「おらおら、かかってこんかい!」


 戦いのあとで疲れている二人に容赦なく弾幕のシャワーが襲いかかる!

 当たらなかったエネルギー弾は爆発して火の粉を散らし、大きなものは火柱を噴き上げる。

 あまりにも激しすぎるその猛攻を盾で防ぐか避けるかしか、今の健には出来なかった。


「逃げろ逃げろ、今日こそワレぶっ殺したるわぁ! ひゃーっはははははははははは!!」


 狂ったように弾を乱射し健ばかりを執拗に狙う。盾に弾かれ跳ね返った弾は枯れ木をもなぎ倒し、そのまま燃やしてしまう。

 度重なる爆発により落ち葉も吹き飛ばされ宙を舞っていた。こんなものをまともに受けていればきっと今頃はチリとなっていただろう。


「ていっ」

「うっぐ!」


 健とていつまでも負けてはいられない。隙を突いて相手の懐に踏み込み、そのまま一撃を入れた。


「このっ! いつまでも弾避けとったらええものを!!」


 ふりかかる火の粉を払い除けるように銃を振りかぶり、健を遠ざけようとする。

 ゼロ距離射撃も出来なくはないが、確実性には欠けるため従来通りに中距離〜遠距離から撃つことにした。だが、健は食いついたまま中々離れようとしない。


「ふんっ!」


 炎を伴う切り上げをバックステップでかわし、健から離れると再び銃撃。高く跳躍してそれをかわした健は、そのまま急降下しながらの突きを繰り出した。


「重装備のくせしてちょこまかちょこまかと……!」


 市村の中にイライラが溜まっていく。地上に降りた健を狙い乱射する。

 だが、いくら乱射しても盾でガードされたりかわされたりしてしまう。

 何故だ! 何故奴は倒れない。手負いなのに、自分より弱いはずなのに! 何をやってもあまりに上手くいかず、もはや市村は心の底から沸き上がる怒りを押さえきれないでいた。


「ブッ飛べやァァァァァ!!」


 エネルギーをチャージし終わり巨大な弾を発射、健へ向かってまっすぐ向かっていく。

 無防備な状態でこれを食らえば流石の東條健も生きてはいられないだろう。彼はそう思っていた。大爆発が起き、健の姿が白煙の中に消えていく。にやり、としたり顔を浮かべる市村だったが。


「うおおおお〜!!」

「いっ!?」


 大気中の水分を凍結させて氷の線路を作り出し、健がその上を滑りながら煙幕を突き抜ける!

 驚天動地、何が起きたか分からない市村にはどうしようもなく――すれ違いざまに何度も斬られそのまま吹き飛ばされた。


「うぎぎ……」


 ――見くびっていた。以前戦ったときはまだ確信を得られなかったが、確信した今なら言える。まだまだ青臭さはあるが、やはりこいつは強い。

 そして手応えがある! こいつに狙いを定めた自分の目に狂いはなかったのだ。ライバルはこうでなければつまらない。武器もちょうど相反するものだ――。


「ふっ、へへへ」


 負けたにも関わらず、笑いながら市村が立ち上がった。

 倒れ込んださいに付着した落ち葉や泥を払うと、銃を仕舞い左手で健を指差す。


「楽しませてもろたで、東條はん。それでこそ俺のライバルや」

「いや、勝手にそう決めつけられても」

「どうでもええねん! そない細かいことは!」

「お互いそう認めあっているわけでもなく勝手に主人公をライバルと決めつけ、それ以降何度も粘着する――漫画によくあるパターンだの」


 迷惑がっている健のそばで、人間体に戻ったアルヴィーが笑った。

 これにより市村は、またしても『ライバル』の前で恥をかいてしまったことになる。


「それともお主、もしやかまってちゃんだったか?」

「う、うっさい! 次にあったら叩きのめしたるっ! 覚えとれよーッ」


 図星を突かれたか、顔を真っ赤にして市村は走り去っていった。


「……今日は『ゴッツイやんけ』って言ってもらえなかった」

「あやつ、この前はそう言ってたのか?」

「そうなんだよ〜……」

◆マグネアントル

 アリジゴクのシェイド。発達したアゴは磁気を帯びており、これを磁石代わりにして金属を引き寄せる特徴をもつ。

 また、周囲の地面を砂地獄に変える事も可能。警視庁の戦闘部隊を苦戦させるが、隊員の一人が決死の思いで放ったレールガンの前に撃破された。


◆ウォリアタイガー

 アムール虎のシェイド。3メートル近い巨体の持ち主で全身が鎧のように硬い筋肉に覆われており、いかつい見かけに似合わない俊敏な動きも兼ね備えているガチガチの武闘派。

 京都の一角で暴れていたが、駆けつけた健とアルヴィーの前に敗れ去る。

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