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斜行エレベーター

作者: 尚文産商堂

とあるところにあった斜行エレベーターが昔から好きだった。

普段のエレベーターがそのまま垂直方向に進むだけだというのに、そのエレベーターは斜めに動いていく。

それが普段とは違う特別感があって好きだった。


しばらくしてその施設が閉鎖されたと聞いたとき、それが一番悲しかった。

だから手野グループに入って再び斜行エレベーターを作ろうと考えた。


その夢がかなったのは入植してから7年は過ぎたころの話。

大学卒業後すぐに入った手野重工業では開発研究チームに配属されそこで地道に、でも順調に出征をしていく。

係長クラスになったころ手野不動産が開発する手野モールというショッピングセンターの目玉の一つにそれを用いるという計画があることを聞いた。

俺はそれに入ることとなったのだ。


基礎設計は実は課外時間で作っていた。

そこの一部を流用して、かつそれからさらに発展させて詳細設計までできあがったのは半年ぐらい経った頃。

そこに手野モールの設計を組み合わせてさらに手を入れていく。

最終的には目玉となるだろう満足いく仕上がりとなった。


設計から4年後、モール全体が開いた。

当然、そこには俺が設計した斜行エレベーターがある。

あの時の憧れは、こうして実を結んでくれた。

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