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【第七話】七夕の願い事

時は過ぎ、もうすぐ七夕だ。

そして、もうすぐ私の誕生日でもある。

今日は、クラスで七夕の願い事を書く。

どんな願い事にしようか考えていた。

本当は、『四宮くんと次の席替えでも隣の席になりたい』とかそういうことを書きたいけれど、廊下に、自分の書いた願い事が飾られるためさすがにそれは書けないなと思い、どんな願い事を書こうか迷っていた。

そんな時、四宮くんに話しかけられた。


「小川、願い事何書いた?」

「まだ書けてないよー、何書けばいいのかわからなくてさ。」


「マジ?俺も。七夕で毎年願い事書かされるけど、正直何書けばいいのかわからん…。」


「…確かに、それは同感だなぁ。うーん…マジで思いつかないよー」

「んーー……あ、いい願い事考えた。俺たちもうすぐ誕生日じゃん?だから、“最高な誕生日になりますように”とかよくね?」

「おぉ!いいねそれ、名案!真似していい?」


「もちろん。俺たちもうすぐ誕生日だから、七月生まれの人ならみんな真似してオーケーだよ。」


「マジ?w そっか、ありがとねー」


四宮くんが名案を思い付いたため、それを真似させてもらうことになった。

私と四宮くんが同じ願い事を書いて、なんだか二人だけの秘密みたいな感じがしてドキドキした。


そして実は、私はあることを考えていた。

それは、七夕の日に、四宮くんに告白しようかなということ。

もう、あれから早一年が経つ。

ずっと四宮くんを想い続けてきて、そろそろ、自分の気持ちを四宮くんに伝えたいな…なんて思い始めてきた。でも、やはり告白というのは緊張するもので、告白しようかと迷っている。

それを、藍香に相談した。

相談するならば、もちろん藍香しかいない。


「藍香〜、私、四宮くんに告白しようか迷ってるの…。」

「マジ?!いいじゃん、告白しなよ〜!」


「でも、やっぱり恥ずかしくて勇気が出ないんだよね…七夕の日に告白しようかと思ってるんだけどさ…。」


「普通に、“去年からずっと好きだったんだ、よかったら、私と付き合ってください!”みたいな感じで、普通のセリフを言うんだよ。

こういうありきたりなのが一番いいと思う。変に凝ったセリフだと、向こうが引くからね…。」


「そうなんだ…まぁセリフはありきたりなのがいいかもしれないけど、勇気が出ない問題はどうしたらいいの〜〜?」


「あー、それはもうバレンタインの時と同じでしょー。恥ずかしさとかそういう無駄な気持ちを捨て去って堂々と告白するんだよ〜」

「そうか!それだよ、それ忘れてたー!恥ずかしさを消し去るやつで、バレンタインもうまく行ったんだよね!」


「でしょ!この方法最強だよ、私もこれでうまくいくこと結構あるから〜」

「ありがとう藍香!マジで最高の親友〜〜(泣)」


「そ、そんなこと言っても何も出ないからね?」

「えへへ〜w」


それで、私は四宮くんに告白をする勇気を出すことができた。

七夕(私の誕生日)まで、残り一週間。

それまで、告白するための心の準備をしておこうと思った。


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