作戦
DEATH GAME 3日目
「ふぁ~あ」
「ずいぶん眠そうだな」
「ああ、この頃夜もまともに眠れてないよ」
「俺も。」
俺達はこの三日間政府の人間から逃げるために、あまり街に出ないことにしている。
特に夜の街は危険だ。
東京は明かりが多いからいいけれど、田舎のほうなんかでは夜歩きする事自体が自殺行為だ。
家の中には絶対入ってこないと分かっていても警戒を緩める事は出来無い。
こんな話家族には信じて貰えないし、学校のみんなは・・・・まあ、無理だろう。
「えー、今日は物理の袴田先生がお休みなので、私が助勤で来ました」
「うっしゃー!」
「自習だぜえ」
「・・・・・・・・・・・!?」
おかしい、と尚人は直感的に思った。
(袴田昨日はピンピンしてたぞ?)
「きっとまた夜遊びだろ」
「違いねーや」
「あははははははww」
「まって。」
「どうした尚人?」
「袴田が夜遊びしてたって、本当か?」
「いや、ただ単にウケ狙いでいったんだけど。 でも、あいつがよく夜の街に出没するのは良く聞く噂だろう?」
「そっか・・・・」
「やられたな・・・・。」
そう言ったのは剛希だった。
「やっぱそう思うか。」
「しかし、それは彼の運命だったのだ!」
「おい、翔太ふざけてる場合じゃないだろ」
一人また一人と消えていく。
そうして今日一日が過ぎていった。
DEATH GAME 4日目
仲良し5人組(?)はこの日尚人の下へ集結していた。
「あのさ。俺思ったんだけどさ、政府に連れてかれた人たちってどこ行くのかな?」
良平が聞いた。
「わかんないな。」
「だいたいの見当はつくけど。」
「うん」
「・・・・行ってみたくないか?」
「はあっ?! 何考えてんだ良平!」
「でもこのまま逃げてていいのかな?」
「所詮俺達に何が出来るってんだ。」
「・・・やってみようぜ。ダメ元だろ?」
意外に剛希が言った。
雅弘も同調すると俺達に反対の余地は無かった。
「俺達馬鹿じゃねーか?」
「これは作戦だ。」
「にしても、これはな・・・」
その作戦とは。
一、全員別行動:一人の方が狙われやすいから。(俺案)
ニ、路地裏を歩く:人気が無い所は襲われやすいから。(剛希案)
三、チャラ男の格好をしとく:チャラ男は狙われやすいから(?)(翔太案)
――――三は必要か? (因みに全員通信機所持)
「さて、じゃあいくか。」
「おう。」
「みんなうまくやれよ」
「じゃあな」
「ああ、また後で」
「こちら、良平異常なし。」
「俺も~」
「雅弘、異常な―――――っ何すんだ! やめろって、クソが!」
「・・・・・いったな。 みんな雅との連絡をい一旦切ってくれ。」
「なんで?」
「俺らの声が聞かれちゃまずい。」
「そっか。」
「じゃあ俺との連絡も切るぞ。」
「なんでだ剛希?」
「俺も行く」
「よし、順調順調。」
「ちょっともう怖くなってきちゃったよ~」
「ガマンしろ、翔太」
「そのうち連れてってくれるさ、こうやってアホみたいにブーラブラしてれば」
そう一人でつぶやいてみるものの、やっぱちょっと怖いかも。
「ブーラブラ。 ブーラブラ。 ブーラブラ。 ブーラブッ! わ、ちょ、やめw」
連れてかれました。