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ゴブリン討伐




今日も朝早くから起きて準備をしている。

玄関の壁に掛けた手を保護するプロテクターを装備して、握ったり開いたりして感触を確認。

胸だけを保護するプロテクターも装備して、脇のバンド調整を入念に調整。

それが済むと厚い特殊加工されたコンバットブーツを履き、紐をギュウギュウと締め付ける。

この瞬間が、別の世界へ行く儀式になっていて大事にしている。

背負いバッグを掴んで玄関のドアを開けて外へ一歩を踏み出した。


薄明るい朝は、やはり薄寒さを感じさせる。

白い息を吐きながら、ギルド支部へ向かう途中に村の冒険者に出会ってしまう。


「お!坊主、昨日は頑張ったみたいだな」


「やっとレベル10になったので、順調に倒してます」


「なんだマコトは俺より5も下だったのか?」


「田村、あんたは口が悪いから、それ以上言わないでおけ」


「リーダーには、かなわないなー」


そんな話をして歩いていると、ギルド支部に到着。

支部内に入り、冒険者カードを機械にかざしてデータを読ませる。

そして次々と支部を村の冒険者は出て行く。

その姿を見送っていると、沙紀が俺を見ながら話しかけてきた。


「あんたもレベル10に成ったみたいね」


「・・・」


「新しいスキルでも習得したの」


「ああ、それなりのスキルを習得したよ」


「そう、良かったね」


俺も機械に読ませて、ここに設置されたPCからスマホへ2階層と3階層の地図を急いでダウンロードを済ませる。

後ろから沙紀の目線を気にしながら、スマホの地図アプリでその地図を確認。

逃げるように支部を出てゆく。

この村に来てからも、余り話しかけて来なかった沙紀が、どうして今日に限って話し掛けて来たのだろうか?


まあそれはそれで良い、年の近い者は俺しか居ないのがこの村の現状。

後は小学生が8人と中学生が3人で、村役場の住民増加計画でやって来た5家族の子供達が大半。

その家族も冒険者としてパーティーを組み、細々とドロップ品と魔石を売って収入を確保しているらしい。

そして小さいながら畑を耕し、自分達で消費する野菜を作っている。



スライムと出会うこともなく階段まで来てしまった。

あの人達はやっぱり強いと思う。

目の前の階段を下りると、この階層のゴブリンと戦う音が聞こえてくる。

その音も1分もしないうちに終わってしまう。

このまま後を付いて行けば、ゴブリンの戦闘が無いままになりそうなので、横の通路へ移動。


奥からゴブリン6体がギギギと鳴きながら現れて、互いに何かを話し合っている。

俺を見つけた瞬間に、棍棒を地面に叩きつけて喜び駆け出したが、地面につまずき転倒。

後ろのゴブリンも押される様に互いに倒れだした。


俺はスラを掴んで、ゴブリンの頭上に放り投げる。

スラは体を広げて、ゴブリンの頭上に上手く落下。

網で一網打尽にした状態。抵抗する6体のゴブリンを一気に消化して終了。

地面には低級魔石6個と臭い玉カードが残っていた。


臭い玉は、10階層内まで使えるドロップ品で、地面に叩きつけることで壊れ臭い匂いを一面に広げる。

その臭いは魔物が嫌う臭いで、逃げる際によく使われる。

ただし、ゴブリンと11階層から下は余り通用しない。

しかし動物系の魔物には有効らしい。

ギルド買取価格は平均5000円で、価格変動も激しいドロップ品。


俺の従魔がゴブリンにも容易に戦えることを確認したので、階段への最短ルートで向かう。

やはり討伐済みの為か、ゴブリンには出会えなかった。

アプリを見ながら従魔に向かう道を指示。


「そこの右へ行け」


簡単な指示なら、言われた通りに従ってくれる従魔達。


最短ルートの半分まで来た時に、俺の魔物探知が11体のゴブリンを、右の通路から向かって来るのを探知。


「11体のゴブリンが来るぞ。戦う準備をしろ」


俺は黒魔法の【黒沼】をいいタイミングで、ゴブリンらの中心に発動。

地面に黒い沼が発生して一気に広がる。

10体のゴブリンが黒い沼に捕まり、徐々に黒い沼に引きずり込まれ姿を消した。

残ったゴブリンは、ピーが発射した球で仕留められている。


【黒沼】の使用で10ポイントもMPを消費。

【黒球】の1ポイントと比べると消費が激しい。



あと少しで階段なのに、通路横のくぼみに4体のゴブリンが隠れている。

俺の魔物探知でその存在が知られている事をゴブリンは知らない。


スラは天井を這いながら向かい、2体のゴブリンの頭上に到着するとそのまま落下。

もがくゴブリンを消化。透けて見えるのでやるせない気持ちになる。

慌てた2体のゴブリンが姿を現すと、待機していたピーが連続で球を発射。

ゴブリンの体に命中。体に大穴を開けて倒れ込む2体のゴブリン。

しばらくすると2体のゴブリンは、ダンジョンに吸収されて消えてしまう。

その跡には魔石4個だけが残っていた。


階段付近でしばらく休憩。




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[良い点] 前話までは面白いな、いい雰囲気だな [気になる点] 急に命令口調になってて何様だこいつ? [一言] 前まではなんか和気あいあいで新たな仲間だと思ってたがいきなりご主人と奴隷にしか見えない
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