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第9話:個室を作ろう

 遥さんの言うとおり、オークと冒険者の戦いは一瞬で終わっていた。

 本当に瞬きをした瞬間に冒険者たちはオークが持っている棍棒の餌食になり、壁に吹き飛ばされて、そして、やられていた。




「えっと、オークって、かなり強い?」


「Cランクモンスターですから弱いことはないと思いますよ?」


「そ、そっか……」




 スラ妖精でレベルを上げようとした冒険者をオークで撃退。

 ちょっとかわいそうなことをしている気がする。

 いや、ダンジョンマスターは冒険者の排除が仕事だから、と考えると何もおかしいことではないが。




「あと、討伐DPがかなり入ったよ……。うん、高ランクマスターはこれを毎日もらってるんだね……。どうりでいくらでもダンジョンを強化できるわけだよ」


「――奏さんは強化できないのですか?」


「うん、ここのダンジョンは配信をするまでは全く人が来なかったからね。基本的にダンジョンを強化するDPも配信頼みだよ?」


「――なるほど。それで配信をされていたのですね。冒険者も配信で生計を立ててる人もいますから――」


「うん、おかげでちょっとずつダンジョンらしくなってきたよ」


「そうですね。……あっ、そういえば、このダンジョンの報告はどうしますか? Fランクダンジョンのままで通すなら、魔物がいなかった、と報告しますけど?」


「うーん、そうだね。僕としてはランクを上げていきたいから、素直に報告してくれて良いよ。それに遥さんの評判にも関わるよね?」


「『遥』で良いですよ。さっきから少し気になってましたけど」


「えっと、それじゃあ、僕に対しても敬語をなくしてくれて良いからね」


「奏さんにそんなことはできませんよ!?」


「なら僕もそのままでいいよね?」


「うぅぅ……、意地悪ですよ……」




 頬を膨らませる遥。

 まだまだ敬語は取れないけど、幾分か友好的になってくれた気がする。




「えっと、とりあえず今日のところはやれることもないね。明日になったらDPも回復するから、そこから色々と強化しようか」


「……配信はしないのですか?」


「今はオークしかいないし、何もできることがないからなぁ……」


「それなら視聴者の力でダンジョンを強化するのはどうです?」


「そういう方法もあるんだね」


「視聴者の人からしたらダンジョンの作成は未知の領域ですから」


「――でも、それをするのも明日にしたいかな。ほらっ、どうせするなら広げてしまった今の改装より新しく生み出した何もない階層の方が面白いかなって」


「確かにそうですね。それなら私は一旦冒険者組合へ行きますね。よほどのことがない限り、オークがいればこのダンジョンは大丈夫だと思いますから……。なるべく急いで帰ってきます」


「あっ、でも、このダンジョンには個室がなくて、今は僕の部屋しかないんだよ……」


「大歓迎です!」


「歓迎したらダメだよ!? あ、明日には個室を準備しておくから、今日は町の方で休んできてくれる?」


「うー……、一緒で良いのに……」


「とりあえず、また明日ね」


「はい、朝一番に起こしに来ますね」


「……怖いよ!? 僕一人で起きれるから大丈夫だよ……」




 それから町へ向かう遥を見送った後、僕はマスタールームへと戻っていった。




◇◇◇




 翌日、とんでもない量のDPが加算されてしまった。




――――――――――――――――――――

№1524【カナタダンジョン】

マスター:如月奏(きさらぎかなた)

ランク :F LV :1 階層数 :1 クリア特典:なし

所持DP:833

【モンスター】

スライム:LV1(0/5)

スラ妖精:LV20(0/1)

オーク:LV30(1/1)

【ダンジョン侵入者数】

今日:0 昨日:7

【配信視聴者数】

今日:13541 昨日:51,234

【スパチャ金額】

今日:0 昨日:0

【インセンティブ(DP)】

今日:6 昨日:832

――――――――――――――――――――




 800DPか……。

 これだけあったら、色んなことができるよね?


 まずは……、うん、スライムたちを復活されるところからだよね。


 召喚するときと同じDPを消費してしまうけど、復活させないとダンジョンに冒険者が来てくれない。

 特にスラ妖精は……。


 あとは階層を増やすのと、個室を追加。

 他に何がいるかな?



 一応マスタールームには生活に必要な水回りやキッチンなどが備え付けられている。

 ……うん、DPで出したは良いけど置けるところがここしかなかったので、とりあえず置いたのだが――。



 遥がくるなら、この際別の部屋を作って、そちら側に配置しておくべきかもしれない。

 あとは……僕の個室も。



 マスタールームで集合することになるなら、さすがにそこで寝るわけにも行かない。

 でも、それだけ個室を作れるのかな?


 キッチンとトイレ、あとはお風呂を作っての個室が二つ。

 それらは全てマスタールームから行き来できるようにしておいた。


 合計でDPは500。


 残りのDPは300 となってしまった。

 うん、まだまだあるね。多すぎるくらいだよ。

 後は何を作ろうかな?



 必要なものを考えてみる

 何もない空間なので、魔物もいるし通路もいる。

 そもそも、宝や罠もそろそろ配置しないといけない。


 でも、この階層は配信で視聴者に相談しながら作り上げようと決めていた。


 そのためにもDPはある程度残しておいた方が良いかな?


 そんなことを考えていると、遥がやってくる。

 しかし、その顔はどこか残念そうだった




「まだ寝ててくれても良かったのに……」


「そんなわけにはいかないよ。今日からたくさんすることがあるからね。遥も手伝ってくれるよね?」


「もちろんですよ! 冒険者を倒せば良いんですよね?」


「ち、違うよ!? とりあえずマスタールームから個室に行けるから、荷物を持ち運んでくれて良いよ。必要な物があったら、DPで買えるなら準備するし……」


「私、奏さんが欲しいです!」


「必要なもの(・・)があったら準備するからね」


「うぅぅ……、わかりました。なら、奏さんの部屋にダブルベッドを置いて下さい。それで大丈夫です」


「あっ、ベッドがいるね。遥の部屋に普通のベッドを置いておくよ」




 早速モニターを表示して、10DP支払い、ベッドを注文していた。

 そして、配置位置を遥の部屋に設定。




「うぅぅ……、いぢわるですよ……」


「はいはい、わかったから。あと、今日の夕方に昨日言ってたダンジョン作成の配信を行うよ。一応そのつもりでいてね」


「あっ、はいっ!! これで奏さんの配信を間近で見られるんですね!」


「えっ、もちろん、遥にも出てもらうから」


「――えっ!?」

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『黒衣の聖騎士〜邪神の加護を受けし少年、聖女の騎士となる〜』

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