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第46話:7階層

「ぎしゃぁぁぁぁ!!」

「わわっ!?」



 7階層へ降りてきた僕は、突然大声を上げられて、のけぞっていた。

 7階層の入り口にいきなり大型の魔物が配置されており、その魔物が咆哮を上げていたのだ。




「あっ、お兄ちゃん! どうしたの、こんなところに」

「いや、ダンジョンの様子を見て回っていたのだが……。宿にはしなかったんだな」

「お兄ちゃん……、何を言ってるの? ここはダンジョンだよ?」




 さっき僕が思ったことを改めてエリシャに言われてしまう。




「そ、それはそうだけど、5階層と6階層を見てしまったら……ね」

「遥さんと秋さんの奴だね。凄かったよね。わざと油断させておいて、罠で一網打尽にするんでしょ? えげつないことを考えるの」

「そ、そんなこと全然考えていなかったような……?」




 遥はただ温泉に入りたかっただけだし、秋さんはお腹がすいただけ……。

 どこかに罠があるようには思えなかった。




「うーん、二人はただ本能に従っているだけに思えるけど……」

「だってだって、エリシャはこの7階層にくるまでだけで大変だったよ? 温泉なんて、気がついたら数時間が過ぎてるし、秋さんの6階層なんて気がついたらお金がなくなってるんだよ!? これはどこから見ても罠だよね!? 恐ろしいよね?」

「いやいや、完全にエリシャが誘惑に負けてるだけじゃないかな?」

「うぅぅ……、だってぇ……。リンゴ飴や綿菓子の誘惑には勝てないよぉ……」




 名前が挙がってくるのがおやつばかりだった。




「ところでこの7階層はどんな感じにしてるの? いきなり強そうな魔物が現れたけど?」

「うん、ここはボスラッシュの部屋だよ!」



 エリシャがにっこりと微笑みながら言ってくる。




「えっと、ボスラッシュ……?」

「そうだよ。ひたすらボス級の魔物が現れて、全て倒さないと先へ進めないの。どう? 楽しそうでしょ?」




 うれしそうな笑顔を見せてくるが、僕には恐ろしさしか浮かばなかった。



 ボス級……。

 いったいどのくらいのDPを使っているのだろう?


 しかもそれがラッシュで現れる……。


 倒されたら倒された分だけまたDPを大量消費する……。

 なんて恐ろしい部屋なんだ……。




「あのな、エリシャ。さすがに大量にDPを使ったら――」

「たくさん冒険者を倒してくれるから、ここでもがっぽがっぽDPを稼げるね」

「ま、まぁ……、そういう見方もできるのか……」




 5階層、6階層がほぼ素通りであることを考えるとここで冒険者を撃退するのも悪いことではないか……。

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『黒衣の聖騎士〜邪神の加護を受けし少年、聖女の騎士となる〜』

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