医療者を訴えても現場は萎縮するだけという悲しい現実
【根拠に則った医療】
看護師では【根拠に則った看護】EBN(Evidence-Based Nursings) と習い、看護学校に入れば一年生の一学期で学習するものです。
……当然ですよね、「なんかよく解らないけれど腹カッ捌いて見てみよう」なんて医者はいませんし、「昨日まで絶対安静だったけれど、なんとなく大丈夫そうだから歩かせてみよう。」なんて看護師はいません。居たら怖くておちおち病院にもかかれないものです。
根拠のことをエヴィデンスと言うのですが、【医療過誤の賠償責任や刑事責任追及等にさらされる危険】があるため、本来行える治療を【根拠に基づいて】制限しようという【防衛医療】が問題となっています。
一礼を挙げると……
・専門外の患者は絶対に診ない・看ない。
・妊婦・子供は受け入れない。
・クレーマー気質のある家族の患者は入院させない。
・善意の治療はしない。
・時間外に来た患者の治療は最小限に留める。
・死亡リスクのある手術はしない。
・外傷が少しでもある場合「脳外科で脳のMRIに異常が無いことを確認してからでないと診ません。」と念を押す。
・消極的な治療に患者を誘導する(余命6ヶ月で50%で回復・50%で死亡の手術がある場合〝この手術を受けた場合50%の確率で死亡します。しかし治療を諦めれば6ヶ月の延命が可能であり、その間の苦痛を除去することが可能です〟と説明する等。)
ここで「なんて酷い話しだ!」と罵るのは簡単です。しかしながら病院も営利法人であり、医療者もサラリーマンなので、訴訟を起こされ罪人になるのは、他の人間と同じように嫌なことなのです。
医療側に完全な自浄作用があるとはいいません。悪い医者もいますし、信じられない看護師もいるでしょう。しかし訴訟という形で個人を責め立てた結果というのは巡り巡って患者様への負担となっているのが現状です。
本当に患者様のためとなる医療とは、どうすればいいのでしょうね。