【差別】と【区別】の区別の付け方。
・60歳を過ぎれば正規雇用の身分を強制的に剥奪される。
・海外では合法的に利用できる植物を嗜好吸引すると逮捕・監禁され、最悪一定期間の強制労働に従事させられる。
・男性であるという理由だけで助産師の資格を取得することができない。
・視覚が人より劣っているという理由だけで、運転免許証発行時、眼矯正具の着用を強制される。
……【定年退職】【大麻吸引】【助産師法】【眼鏡等】をちょっと意地悪に書いてみましたが、上記についてを〝差別だ!〟と声高に上げる方は少数ではないでしょうか?
しかし上記だって立派な〝年齢差別〟であり、〝法差別〟であり、〝性差別〟であり、〝視覚障害差別〟です。差別も区別も意味は『あなたとわたしは違う、だから××(優遇or冷遇)する。』ということになります。畢竟、本人が納得、もしくは納得出来なくても理解していれば区別ですし、己が人生において甚大な障害となるのであれば差別です。
差別と区別の違いというのは【価値観】が人物や文化、時代や知識により違いがでる以上、簡単に流動します。人間が均一個体の均一環境で出生し、同じように病み、同じように老い、同じように死ぬなら差別などこの世からなくなるでしょうが、そんな面白くもない世界がこの世に存在しない以上【差別】を根絶することは不可能です。
さて、前置きが長くなってしまいました。【コロナ差別】が洒落にならないレベルで増長しております。筆者は福祉施設で働く看護師ですが、筆者が働く地域の多くの施設や病院が『患者・利用者で同居する家族に感染拡大地域の往来(北海道ですので札幌や旭川)があれば利用禁止・又は利用を延期』というお達しを出しております。職員も絶対行かないように厳命されております。
会社や法人からすれば【区別】でしょう。しかし要介護者を抱える家族からすれば、仕事で仕方なく特定の地域に行っただけで医療・福祉サービスを受けられなくなる【差別】です。
この悪辣なウイルスが営利団体に『利用禁止』という判断までさせる要因は、症状だけではないでしょう。何よりもおそろしいのは烙印です。もし弊社でクラスターが発生しようものならば全国ネットで晒し者にされた挙句、運営停止命令を下され、保証も出ません。
しかしながら【家族に濃厚接触者がでた】ならまだしも、【同居家族が特定の地域に行った】というだけです。ここまで過剰ですとドン引きしてしまいますが、現在の医療法人・福祉法人にとって〝コロナが出た〟は冗談抜きで死活問題なのです。
〝医療が逼迫している〟とマスコミも政府も言い続けています。しかし、『本来受けられるサービスが受けられない。』……これはもう、崩壊と言っても過言ではないのでは?
そんなことを考えてしまいます。




