雑記 麻薬
・色々文章がまとまらなかったので【雑記】です。
・当エッセイは違法薬物について言及したものではありません、ダメ、ゼッタイ!です。
~ 阿片 ~
《 少量では痛みを和らげ安楽な眠りを誘うが、過剰投与すると呼吸が抑制され死に至る。》
--1世紀後半 古代ローマ帝国 薬理学者ペダニウス・ディオスコリデス著
薬草学文献 『マテリア・メディカ』より
と古来より医療に貢献してきた薬剤、【麻薬】でございます。中世の黒死病流行時などでも、終末医療に活躍しました。
現在の医療現場でも【麻薬】は疼痛の除去など、終末期医療や救急医療、癌治療で活躍しているお薬です。豆知識ですが、医者って誰でも【医療用麻薬】を処方出来ません、〝麻薬施用者免許〟という医師免許とは別途の資格が必要で、薬剤師も〝麻薬小売業者免許〟が無ければ麻薬を調剤出来ません。
そのため精神科で働いていた看護師の筆者など、とある患者に麻薬処方が必要になりましたが、誰も麻薬免許を持ってる医師が居なかったため、テンヤワンヤした記憶がございます。
雑記なので、文脈もなく色々書きますが、医療以外にも麻薬の例外がありまして、〝自衛隊法第115条3第1項〟というものがあり、自衛官は部隊内又は補給所において、覚醒剤の所持及び譲り受けが認められております。
さて、【医療用麻薬】ですが、扱う医療者にとって結構厄介な薬です。〝必要以上に忌避される〟か〝必要も無いのに求められるか〟の幅が凄まじい薬剤ですので。
何しろ適応が〝疼痛〟です。人間は他人の痛みを分かち合う能力を持ち合わせておりません、指数で測定する計器もありません。〝痛そう〟〝苦しそう〟と感じることは出来ますが、【癌性疼痛による極度の痛み】なんて言われてもピンと来ませんよね、筆者もです。極論してしまえば、全ては自己申告と曖昧な客観的観測です。
癌が全身に転移しているのに「モルヒネだけは飲みたくない!」という患者様もおりました。
反対に、何の異常も無いのに「腰が死ぬほど痛い、ソセ○ンを打ってくれ!」と依存症のようにやってくる患者様もおりました。筆者が夜勤のときで、「今は夜中だし、昼間に打ってるから無理」と言ったら「医者を呼べ!」「殺す気か!」とスゴイ剣幕で1時間以上ナースステーションで詰め寄られ、危うく労災使うはめになりかけたのは思い出です。
現在医療の現場では【麻薬】=【最期の痛み止め】という認識が変わりつつあります。癌治療が進歩し、癌を持ちながらも社会生活を送る患者様が増えたことで、麻薬を用いて痛みをコントロールしつつ就労している人もいます。
そんな訳で、必要以上に【麻薬】=【最期の薬】と受け止める必要はありません、しかし危ない薬であることに変わりは御座いませんので、用法用量を守って正しくお使い下さい。……違法薬物に手を出すなど、言語道断、ダメ・ゼッタイです!←結論




