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魔法使いの転生(仮)  作者: かな
15/16

プレゼント

有沙ちゃん達が事故にあってから2週間程が過ぎた。母親の理沙さんもすっかり良くなりもう仕事にも復帰しているらしい。


今日は有沙ちゃん達が家に遊びに来るそうだ。



ピーンポーン♪


おっ、噂をすれば


「あーい!…え?」


玄関を開けると、知らないお爺さんがいた。

私はそっと扉と鍵を閉めた。


「あ!コラ!ワシは怪しいもんじゃないぞ!ワシは有沙の爺さんだ。」


「お爺様、何をなさっているんです?」


なんだ有沙ちゃんのお爺さんか。びっくりしたぜ。


「あら、翔眞くんこんにちは。この間は本当にありがとうね。ほら、有沙もご挨拶。」


「こ、こんにちは…あ、あいがとう。……さい」


「ワシからも御礼を言わせてくれ。大事な孫を守ってありがとう。そしてこれはワシからプレゼント。」


紙袋の中には10冊ほどの絵本が入っていた!

やったぜ!あ!コレもコレも知らない本だ!


「あいがとう!こえおかえし!」


俺は数日前に川で拾った、ビー玉ぐらいのちょっと綺麗な青い石をお返しであげた。



「綺麗な石だ。良いのかい?じゃ有り難く貰っておこう。…おっと、もうこんな時間だ。すまんが、ワシはこれから仕事があるんでお暇させてもらう。」


そう言って直ぐにお爺さんは帰っていった。


「ほら有沙、貴女も渡す物があるでしょ?」


「こ、こえ!お菓子ちゅくったの!」


お菓子の袋を貰うと有沙ちゃんは理沙さんの背後に隠れてしまった。


あれ?なんかまた距離感が遠くなったような…

なんか悪いことしたかな?それとも照れてるだけかな?んーわかんない!



今日の有沙ちゃんはなんか元気がない。

別に笑わないとか不機嫌そうだとか、そういう感じじゃない。


3時のおやつで有沙ちゃんから貰ったお菓子袋を開けた。

中はクッキーが入っていた。色んな形に切り取られてあった。丸や四角に動物や魚の形など様々で、とても美味しかった!


「ありさちゃん、クッキーとっても美味しいかったよ。」


「本当?ありさのこと嫌いにならない?」


え?なんで?あーちょっと!泣かないで!


「この子ね、翔眞くんから貰ったウサギのぬいぐるみをダメにしちゃったから、翔眞くんに嫌われるって思ってるのよ。」


それで有沙ちゃん元気が無かったのか。

私に嫌われるのは嫌ってぐらいには、思ってくれてる事に、素直に嬉しかった。


「ぼくありさちゃんの事大好きだよ?」


「ありさもね!ありさもね!しょーくんの事大好き!」


また帰り際に渡そうと思ってたが、今がいいかな。


「ありさちゃんにプレゼント!」


「くまさん!い、いいの?」


「うん!」


プレゼントを上げこの前同様にお絵描きをした。


有沙ちゃんの家族の中に、さっきのお爺さんが描かれてあった。

そして有沙ちゃんの隣には仲良く手を繋ぐ男の子の姿が。


「しょーくんも描いたの!」


その後、何やら親同士で真剣な表情で話し合っているが見なかった事にしよう。

なので私も、描いていた家族絵中の、私の隣に有沙ちゃんを描いてあげた。

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