緊急事態
「ふふっ♪」
「有沙良かったわね〜、そのぬいぐるみ。」
「うん!かぁいい!」
「今度翔眞くんにプレゼントあげましょうね。何が良いかしら?ん〜…有沙は何を貰ったら嬉しい?ぬいぐるみ以外よ?」
「んー……あ!おかし!」
「そうね、じゃぁ今度のお休みは2人でクッキーでも作りましょうか。きっと翔眞くんも喜んでくれると思うわ。」
「ほんと!?やったー!ありさもクッキーだいすき!」
もう有沙ったら、翔眞くんの為にってわかってるのかしら?でも有沙のこんな嬉しいそうな顔久々だわ。来週が楽しみ…
「あ!有沙っ!!」
ギギギーーーガシャーーン!!!
「あり…さ、……あ……り、ゔゔ…」
「「きゃーー!!」」
「おい!あんた!大丈夫か!?しっかりしろ!あっ!もしもし!救急車1台お願いします!そうです。はい、はい、子供も1人います。多分親子だと思います。はい、はい。場所は…」
『本日夕方頃、東京都千代田区にある公園近くで事故がありました。』
また交通事故か、最近多いな。
『事故を起こした40代男性は死亡。被害にあったのは、20代女性真田理沙さんと真田有沙ちゃん1歳です。目撃者の証言によると…』
ん?有沙?まさか…ね。
事件の映像に私があげたウサギが映ってるー!!
「ママー!!!ママー!!」
どうしよう!今お風呂だ。しょ、しょうがない。
「ママー!!ママー!!」
「あら?しょーちゃんどうしたの?あ!しょーちゃんも一緒に入りたいの?」
違う違う!いや、違わないけど今わそれじゃない!早くあのニュースを見せなければ!
「ママはやく!はやく!」
「え〜もうちょっとだけ〜」
「ありさちゃんがたいへん!」
「ん〜?有沙ちゃん?何が大変なのかな〜?」
「テレビ!ありさちゃん!じこ!きゅうきゅうしゃ!」
「もっと早く言いなさいよ!有沙ちゃんって事は理沙も!?」
え〜!!なんか怒られた!?
私と母は急いで準備をして、有沙ちゃん達が搬送された病院へ向かった。




