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クライメット・ホープ  作者: 狐面 十夜
1章 6月 雷雨のラプソディーと骸の花嫁
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1節揉み消した過ち2

『お父様…』


しょんぼりした様子で側を飛んでいるネブラがポツリと呟いた


「ネブラ…大丈夫、オレも忘れてたから。

気にしなさすぎなのもアレだけど、気にしすぎるのも良くないよ」


『はい…ネブラ、次はこのような事が無いように気をつけますの』


「うん、よろしく。」


そう言ってたまーにミスするドジっ娘具合もまたこの子は可愛いんだけども、そのミス一つで痛い目みるのはオレなのであまり許し過ぎるのもアレな訳です。

痛め付けられて気持ちいいって思う程マゾじゃないんだオレは。

先代のグレースの中にはそういう変態も居たらしいけどオレにはちょっと理解できないです


「ネブラ」


『?はい』


「ごはん…」


『えっ、お父様もうお腹空いたんですか?』


『ルーンルーン!』


『え、何ですかソル?言いたい事があるならちゃんと喋って下さいませんか!』


『ネブラ、主様が先程食い溜めしたばかりなのに「ごはん」って言う時は「完全にお腹が空いたわけじゃないけど何となく小腹が空いたからなんかくれ」っていうニュアンスです、街を出る前に買っておいたライ麦のロールパンを差し上げるのです。』


『あっ、ああ…!そういう事ですの!?今出してきますわ、少々お待ちを…!!』


伝わるかなーって思って言ったけど、伝わらなかった。

ソルは分かってたみたいだけどこの子喋れないんだよね…

魔石の中からプレーステールがネブラにそう言うとネブラは慌てて景色に溶け込み消えていった。

霧のシードは霧での撹乱や、人に幻を見せて惑わせる以外にも別次元の中に物を入れる事が出来る、お陰で荷物を最小限に抑えて各地を回る事が出来る。


『ソル、ちょっとこれ咥えてお父様に渡してもらえます?』


『ルーン』


程なくしてソルの目の前の空間が歪んでネブラの声が聞こえ、立ち止まったソルはそこに頭を突っ込んで首を引くと口にパンの袋が咥えられていた。

シード自体には実体がない、ので物を掴もうとしてもすり抜けてしまう…でも、ぬいぐるみや物に取り付けば自由に出来る

ぬいぐるみに入れば物を掴む事が出来るし、オレの魔力と合わせれば別のものに変わることも出来る、今ぬいぐるみではなく本物の獅子に変身したソルみたいに。

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