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クライメット・ホープ  作者: 狐面 十夜
世界の事、オレの事。
2/4

…オレの事が知りたい?

長くなっちゃうから、少しだけね。

ここで一つ、現在グレースとしてこの世界の天候を司る1人の青年の話をしよう。


その青年は齢4つまでの間は両親にとても大切に育てられて来た。

身体が極端に弱く、よく熱を出しては母親を心配させたりもした

しかし、ある日彼は何も無い雨雲を指差し「あめちゃん来た」と拙く声を出した。

母親と、その周りにいた大人達が彼を見て

「忌み子か」「種狩りを行わなければ」と囁く

母親は思わず彼を抱いてその場を離れ「もう村に入ってはダメよ、貴方を虐める大人が沢山いるから」と言って村の外にある森に彼を置いて去った


彼は置き去りにされて泣く事も、母を追うこともしなかった、村の中が危険地帯になった事を『分かっていた』からだ。

彼には小さな友人が居て、その友人は彼に食べられる木の実を教え、飲める水を教え、隠れられる大きな木の洞を見付け、一緒に過ごした、村でそれなりの権力のある商家の娘である少女が事態に気付き、木の実を取りに行くフリをして彼に食料を持って来るようになる。


やがて数日が経ち

大人達が種狩りを開始する時は刻一刻と近付いていた

そんな中、村に雨を降らせる為にグレースが現れた。

正体を隠し、グレースは少女と彼に出会った

少女は彼を連れて村を出るように懇願する

グレースはそれを快諾して少女と村へ向かう事にするも、村の入口で正体がバレてしまい崖に突き落とされる。

種狩りは開始されてしまうも、グレースはすぐに雨を降らせ彼を保護して村を去った。


彼は『特異体質の子』だった。

小さな友人は雨の化身(シード)で、彼はリーヴェと呼んでいた

彼は自分に名などないと言うが、少女がくれた「リュンクス」という名を大切に思っている


別の言葉で山猫という意味なのだが…少女の家の守り神らしい。幼い少女は山猫様が君を守ってくれるように…という思いでそう呼んでいたのだろう。


自分を助けてくれたグレースの跡を継ぎ、リュンクスは世界を巡る。


これから始まる物語は、グレースとなったリュンクスが迎えた幾度目かの梅雨の季節の物語。

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