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8歳
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「お兄ちゃん、ただいまぁ」
詩音は八歳になり、より活発になった。長い黒髪をポニーテールにし、半袖半ズボンの活動的な服装。
ちょこんと僕の前に座り、今日は何をしてきたかを楽しそうに語ってくれる。
「今日ねぇ、体育でドッジボールやってね」
体育をたいくと読むのが子供らしくて可愛い。
「私、四人も当てたんだよ」
四人とは恐れ入るな。
「男子よりも強いの」
胸を張って、ちょっと誇らしげになる詩音。
「お兄ちゃんは、ドッジボール強かったのかな?」
お兄ちゃんは最後まで逃げ回って、相手チームからヤジを飛ばされるタイプのドッジボーラーだったぞ。
「あとねぇ、今日は給食で苺プリンが出たの。美味しかったぁ」
詩音は頬を両手で包み、恍惚の表情を浮かべる。
「でも、おかずが酢豚で、もうサイアクって感じ」
詩音は酢豚が苦手なのか。
美味しいのに。
「あっ、宿題やんなきゃ」
詩音はランドセルを開けて宿題に取りかかり始めた。
畳の上に寝転び、足をバタ足のように上下させる。短いスカートの隙間から覗く生足がたまらないぜ!