目次 次へ 1/21 0歳 1 「だぁ、あう」 小さくて温かい、このか弱い生き物を抱き留めながら、僕は静かに微笑む。 初めてできた妹という存在。 「あぅ」 一人っ子として生きてきて十三年。 兄弟姉妹が、ずっとずっとほしかった。 無邪気に僕を見上げる妹――詩音(しおん)。 まだ赤ん坊なのに、整った顔立ちをしており、将来は美人になることを予感させる。まるで人形のようだ。 「だぁ?」 この子はどんなふうに成長するのだろうか。 今から楽しみで仕方ないが、悪い虫がついたら嫌だな。 あぁ、可愛い詩音。