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銃と少女と紅い百合  作者: 彼方リカ
過保護な姉とお友達
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9-3 劇場版


 映画館の入口の端から凛々奈とサクラは顔だけを出して中の様子を伺う。するとみいな達がチケットの販売機でチケットを買う所だった。


「ん〜 そういや何を見るか聞いてなかったな」


「そふぇふぇ、ほぉーふふほぉ?」


 口の中にたいやきを頬張ったサクラが何か言うが凛々奈は無視する。


「これから上映のは・・・ あれか」


 館内の壁の上部に掛かったスクリーンでこれからの上映予定を確認すると、どうらやみいな達は女児向けアニメの劇場版を見る様だ。


「そういやあれみーちゃん最近ハマってたなー」


 みいな達に視線を戻すと三人が楽しそうに談笑しながら受付にチケットを渡し劇場の並んだフロアに移動している。 すると後ろからゴクンッと何かを飲み込む音が聞こえてからサクラが喋り出す。


「それで・・・ どうするの?」


「ん? なにが?」


「あの映画2時間近くあるみたいだけど・・・ ずっとここでまってるの・・・・?」


 言われてから凛々奈は上映中の事は何も考えていなかった事に気付く。


「・・・なんも考えてなかったわ」


「何処かで時間潰す?」


 映画館の入り口から振り返りモールを見渡すとアパレルショップや雑貨屋など、ウインドウショッピングでも充分時間を潰せそうな空間が広がっている。


「いやー 一応ボディーガードしに来てる訳だしねぇ」


 腕を組んでどうしたものかと考える。


「・・・・私達も見る?」


「まぁ〜じ? 子供向けアニメよ? 私達が見ても多分楽しめないわよ?」


「でも・・・ ここで2時間暇するのもいや・・」


 サクラが口元だけを少しだけムッとする。


「まあ2時間その辺で座ってるのもだしか〜 何もしないよりはマシかもね、子供騙しだろうけど」


 結局二人もチケットの販売機へと歩いていく。


「うげっ 今映画って2000円もすんの!?」


「・・・早くお金入れて、始まっちゃう」


 タッチパネルを操作して映画のチケットをそれぞれ手にする。凛々奈が財布の中身を見て顔を顰めているとサクラが飲食物の販売カウンターを指差し言う。


「・・・・あれ、 ポップコーン食べたい」


 心なしか目がワクワクしている。


「欲しいなら勝手に買ってきなさい、私は節約よ」


「分かった・・・ 買ってくる」


 凛々奈はレジへと走るサクラの後ろ姿を見た。


「普通にあの子が楽しんでんじゃん」


 そう呟くと、ふとサクラにとってはこういった休日の過ごし方はした事がなかったのかなとも思う。


「ま、楽しい事は良いことよ」


 フンッと鼻を鳴らすと大きなバレルに入ったポップコーンを抱えてサクラが戻ってくる。


「でかっ! アンタそれ一人で食べる気!?」

 

「・・・・え? うん」


「別にいいけど、見終わったらまたみーちゃんの護衛で動くから見終わるまでに食べちゃいなさいよ」


「分かった・・・ 凛々奈も3個だけ食べていいよ・・・」

 

「ポップコーンは1個単位でシェアするもんじゃないわよ!!」


 二人も喋りながら劇場の受付に向かう。チケットを手渡し中へ入ろうとすると凛々奈は目の端で何かを捉えた。 しかし映画館の中には関係の無いことだろうと気にする事なく目当ての作品のスクリーンへ進んでいった。

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