表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

54/187

54歩 「尾張統一(6)」

「天文21年3月、織田信秀(おだのぶひで)の死。


その後、信秀が死ぬ前から離反してたって噂のあった鳴海の山口左馬介(やまぐちさまのすけ)親子が今川の味方に付いたと判明。


永禄8年6月、京にて将軍、足利義輝(あしかがよしてる)公、暗殺さる。犯人は松永(まつなが)三好(みよし)。永禄10年、奈良の大仏殿が焼ける。


松永弾正(まつながだんじょう)が犯人と疑われる」


 すっごく具体的に、淡々と書き並べてるなあ。

 だから余計に印象強いだろうか。

 それに永禄ってのは現時点じゃまだ未来の年号だ。予知書ってのはそういうイミか。


 坂井さんが食い気味に叫んだ。


「過去からこの先の出来事まで! 見てきたような書きっぷりじゃろう。……そして、ここ! ここになんと、ワシの名前が載っておる! 織田大和守家(おだやまとのかみけ)の末路も……!」


「……天文23年6月、萱津(かやづ)原にて織田家中、清須大和守家と那古野弾正忠家が衝突。


織田三位(おださんみ)坂井勘介(さかいかんすけ)らが討死し清須勢衰退。


……弘治元年2月、大和守彦五郎信友(やまとのかみひこごろうのぶとも)斯波武衛義統(しばぶえいよししげ)を生害。


下剋上を図るが大義名分を得た織田弾正忠上総介信長(おだだんじょうちゅうかずさのすけのぶなが)により責められる。


……同月、織田信光の策略に嵌り、信友切腹。

坂井大膳(さかいたいぜん)は駿河の地に遁走。

その後、行方知れず。


……同年10月、織田孫三郎信光(おだまごさぶろうのぶみつ)不慮の死。


清須城は織田美濃のものになる……」


 瞑目した坂井さんは、脂汗をしたたらせている。


「昨年、萱津の戦で織田美濃(みのう)殿……そのほうらの軍勢と争って敗れたのは事実。そして……大和守様が武衛様を弑逆されるのは、まさに、当年当月……!」



 うん、ホントだ……。たしかに事件は今月起こると予言してる。


「娘御。……いや、木下どの。教えてくれ。ワシは、いったいどうすれば良い?」



挿絵(By みてみん)

陽葉 (ブクマ10件目御礼)


挿絵(By みてみん)

陽葉「次の更新はまだか!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ