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【完結御礼】戦国武将ゲーム! 豊穣楽土 ~木下藤吉郎でプレイするからには、難波の夢を抱いて六十余州に惣無事令を発してやります~  作者: 香坂くら
第1部 織田家立身出世編 ~コインシャワーつかって就活したら400年前の成長株なブラック企業に就職できたので、木下藤吉郎として私らしく立身出世してやります~
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5歩 「コインシャワー(3)」


「なんなのよォ? 今度はクイズ形式なの?」


 過去? 幾ら? どーゆーコトなんでございましょうか??

 

 過去にさかのぼるってつまり、時間を逆戻りすると?

 歴史上の時代に、時間跳躍が出来るってことですかッ?!


 あぁ? いやいやいやいや。


「ちょっとまって、ちょっとまってよ……」


 ホンキ? ホンキなの?!


 さっきの数字が気になったわたしは、アタマをひねった。我ながら、バカ真面目すぎ。でも、もう後には引けない。いいや。そうじゃないっす。本心はメッチャ、ウキウキしてる。


 し・て・る・ん・です!


 1552……ってのがあったよね? さっき。


 そのとき、わたしの脳裏に閃光が走る! 聞いたようなフレーズ!?


「――西暦だ!」


 西暦、1552年。このあたりの年代は室町後期、うろ覚えながら、もろ戦国時代のはず。


 そーだ、そーに違いない。


 ――つまり、1552円!


 わたしはお金の投入口にまず100円玉を入れ……。


「ちょ、まてよ……。500円とか50円はともかく、()()って。フツーこの手の投入口って、1円玉なんて入んないよね?」


 大きい独り言を飛ばすのはわたしの困ったクセだ。が、この際、気にしない。


 とにかく最少通貨を突っ込んでみることにする。興奮と緊張の瞬間。1円玉さん、お願いします!


 えいっ。


「……入ったし……」


 入った? わあい、入ったよォォ。

 よ、よォォし。


 2枚目を入れようとした、そのときに、わたしの手が止まった。

 ――なぜ? どーした? わたしの手よ。


「わたしの手が言っている。【もっとよく考えてみろ】と……!」


 腕組みし、首を左右に振ってみた。これは別にクセなんかじゃない。そんなポーズしてるといかにも考えてるって気分になってくるでしょ? まずはカタチからってゆうし。それにそうしてるウチに、素晴らしき【何か】が思い付きそうな予感だし。


 ――てのは、ウソ。


「よし、こういうコトだ」


 実はとっくに答えがでていたんだ。

 考えるまでもなし、思い出すまでもなかったのさ。

 

 そう、ラクガキの文字。

 

 【1円 = 1年】


 この記述。

 

 引っ掛かっていたのはコレだ。

 わざわざお金の投入口に書かれていたこのラクガキ。


 カンケーない方がオカシイでしょ? と。


 【1552】っていうのは、前述のとおり西暦1552年でほぼ間違いないと思う。

 ……とすると、時間跳躍の末に行きつく先は、その年。


 ……で、1552年に旅発つためには、それ相応の金額が必要。

 だから、その金額とは……。


「今年は1988年だから……、えーっと……436年前……」


 ゴクリとノドが鳴った。



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― 新着の感想 ―
[良い点] 妹をすぐそばに残していながら、戦国時代へ旅立ててしまえるこのノリ……これは昭和と言うより、まさに80sギャルである。 現在廃盤でプレミア価格が付いている「戦国自衛隊」のサントラCDを持っ…
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