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【完結御礼】戦国武将ゲーム! 豊穣楽土 ~木下藤吉郎でプレイするからには、難波の夢を抱いて六十余州に惣無事令を発してやります~  作者: 香坂くら
第1部 織田家立身出世編 ~コインシャワーつかって就活したら400年前の成長株なブラック企業に就職できたので、木下藤吉郎として私らしく立身出世してやります~
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4歩 「コインシャワー(2)」

 読み手がダレるのを覚悟で、ちょっとだけ自分のことを話すとしよう。


 わたしはパソゲーが好き。

 もちろんファミコンのマリオとか、ドラクエもするけど、最近はパソコンでプレイする歴史シュミレーションゲームにハマり気味。


 もとはといえば、お父さんのせい。

 わたしが小5のときにあっけなくガンで亡くなった父。遺品としてもらい受けたパソ、PC‐88で遊べるゲームソフトを見つけたんだ!


 信長の〇望・全国版ってのと、三国〇、だね。


 で、ここからが不思議。


 ある日、生前お父さんが使ってた本棚に、見たこともない機械が立て掛けてあったんだ。


 簡単に言うと、ワープロ(※ワードプロセッサー。昭和期に流通した文章作成機器)みたく、小型の折り畳み式でデスクトップ一体型のパソコン。そして電源を入れたら『WI〇DOWS』ってロゴが出てくる。こりゃ驚天動地だ。


 もしかしたら未来のパソコンじゃなかろうか?!

 

 お母さんも妹の恋も知らないって言う。(興味なさげにさ)


 しょーがないのでわたしは、一緒に並んでいた数点のゲームソフトと共に、それを自分の所有物にした。


 その中で一番好きなのが――『太〇立志伝』。


 信長さまが出すムチャな指令をがんばってクリアしたら、「でかした!」とか「あっぱれ」ってホメられるんだよ!


 なんかとーってもウレシイじゃない?

 だから繰り返しプレイしてんだ。


「アハ、わたし……? わたしが好きなのは木下藤吉郎、……です!」


『りょうかぁい。ちょっとまっててねぇ』


 ロボットみたいな抑揚のあと、しばらく放置。


 脱ぎかけてた服をいったん着直そうかどうしようか、まごまごしていたら、予告もなしに天井から四角い金属片が降ってきた。


「うわああッ?」


 心臓が止まりそうになったクセに、わたしはそれを床に当たる寸前にキャッチできた。なんて反射神経。てか、呉れるモノに対する貧乏人ゆえの条件反射?


「ってアレ? これなに?」


 金属製っぽい超薄のカード。一見、精密機器のよう。でも表面はツルンツルンでボタンらしきものもない。


 天井をみあげたが、どこから落ちてきたのかマッタク不明。使い方も分かんないし、限りなく不気味な代物だ。


 ……それからわたしはしばらく、まわりの様子をうかがっていたが、一向に何も起こらなくなった。


 もう一度スタート地点に戻ってみる。


 よぉぉく眺めると、消えかけの字で、


 【1円 = 1年前】 って書いてあった。そしてそのすぐ下に、


 【残り秒 = 滞在時間】 とも。


「はぁ? イミ不明だよ。もういいや」


 下着のみの姿になったわたしは、何気にカガミに振り返った。


『それじゃあ、撮るねぇ。はい、ポーズ』


 ――カシャ。


「うわわわ……な、な、な、なッ? なんの写真? てか、何したいの?」


『第一関門クリアー。それじゃあ、お金を投入してねぇ。これが第二かんもーん。過去にさかのぼるために、いったい幾ら入れたらいいのかなぁ?』


 またもや一方通行のアナウンス。



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