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6

そう語る担任の表情はとても暗い。


「それでだ、麻野。これから龍雅には追試を受けてもらう。受からなかったら、次の休みは全部補習で消える」


「うわ…」


「だがそんなこと、先生方も龍雅も望まないだろう。麻野、悪いがまたアイツに勉強を教えてやってくれないか?」


「ええっ!?」


まっまた彼と勉強会をするのか…。


それは正直嬉しいけれど……彼は決してそうじゃないだろうな。


「あの、先生。実は……」


僕はとりあえず、彼とケンカしたと担任に説明する。


すると担任は難しい顔をして、腕を組んだ。


「…そうだったか。まあ龍雅はキレやすい性格しているしな。悪かった、忘れてくれ」


「いえ…。あの他の人に当たってみるというのはどうでしょう?」


「麻野の次となると…石津か?」


まあ成績はアキちゃんの方が上なんだけど、別のクラスの生徒だしな。


「アキ…トくんは優秀ですし、口も硬いので大丈夫かと…」


…でも本当はちょっと火花を散らしているけど。


「そうだなあ。まっ、当たってみるか」


そこで話は終了。


ちょっと残念な気もするけど、彼も自分を拒絶した人間からは勉強を教えてもらう気にもならないだろう。


アキちゃんは苦手なタイプストライクかもしれないけれど、優秀であることには変わりない。


少し我慢すれば良いことだし、大丈夫だろう……と思っていたのに。




その日の放課後、担任に言われて僕は再び生徒指導室へ行った。


そこで何故か、仏頂面の彼がいたのだ。


「えっ? 何で?」


「すまん、麻野。龍雅に石津のことを話したら、それだったらお前に教わった方がマシだと言ってな」


担任は青い顔色で、頭を下げまくる。


僕は少し唖然としながら、彼を見る。


「えっと…本当に僕で良いの?」


「……良い」


久し振りに聞いた、僕への言葉は低くて小さいけれど、僕の心をあたたかくしてくれた。


「そっそう…。なら僕も良いよ」


――こうして二度目の勉強会が始まった。


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