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「ん~…楽、そうではあるんだけどね。でも僕、眼を使いながら眠っちゃうタイプだから」


コンタクトをしたまま眠ってしまうのは、眼に良くない。


「だな。俺も同じ理由だ」


「じゃあ何で聞いてきたんだよ」


「お前は素顔の方が良いと思ったんだ」


…こういうセリフ、メガネ女子が聞いたら、すぐにコンタクトを購入しに走るだろうな。


「でも僕はパス。高校生のうちはメガネで良いや」


大学生や社会人になれば多少外見に気をつかわなくちゃいけないだろうけど、まだ高校生のうちはオシャレに時間をかけたくはない。


……こういうところも、彼とは正反対なんだろうな。


「そっか。でも髪の毛ぐらいは整えろよ」


「…あ~、ちょっと伸びてきたかな?」


流石に髪がボサボサではいけない。


壁にかけてある鏡を見ると、前髪は眼にかかるぐらいになってきたし、後ろ髪も首が隠れるぐらいになった。


「あんまり伸ばしていると、何かイベントがあった時、女装させられるぞ?」


不意に言われた恐ろしい言葉に、僕はその場から飛び上がった。


「きっ切ってくるよ! 今週以内には!」


今週以内にはストーリーを完成させる予定だ。


上がったら、すぐに髪切りに行こうと思った。


でもストーリーが、なぁ…。


いっそのこと、『彼女』が『彼』好みになろうとするのはどうだろう?


それともオタクのままで、『彼』が受け入れるのを待った方が良いんだろうか?


…いっそ、彼に相談したくなってきたな。


「はあ…」


今のところ、『彼女』は『彼』のことが好きなことを自覚して、見つめ続ける日々を送っている。


けれどある日、図書館でテストの勉強をしている時に、『彼』から勉強を教えてくれないかと言われ、先生役を引き受ける。


教えていくうちに『彼』への気持ちを強くする『彼女』。


勉強会は大成功で『彼』は成績が上がった事を喜び、『彼女』をデートに誘う。


……ここまでは、そのままだな。


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