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ちなみに彼や松原くん達には、こっそりと護衛の警察がついているらしい。


…それが一番安全だと、僕も思う。


それに……。


「ううん。あの程度なら、僕一人でも片付けられるし」


あの程度の強さなら、何の問題もない。


多少怪我を負っても、全滅させるだけの自信はあった。


「…お前、妙なところで自信家だよな」


「一応実力があるからね」


でもアキちゃんだって僕に匹敵する。


なのにこうやってマンガを描く作業にお互い没頭しているんだから、彼が嫌悪を示すのも分かるような気がする。


「じゃあ龍雅の件か?」


「もう勉強会は終わったよ?」


アレ以来、見られてはくるけど、声なんかはかけられないし。


「でも見ているだろう? タクを」


「えっ?」


僕はキーボードを叩く手を止め、隣にいるアキちゃんに視線を移す。


「連休明けてからか。随分とタクを見るようになったのは」


「あっ…ああ、うん、そうだね」



アキちゃんと一緒にいれば、知られて当然か。


アキちゃんはそういう視線、感じ取りやすいしな。


「オタクな僕がケンカができるし、運動神経も良い、それに勉強もできるから、珍しく思っているんじゃない?」


「そうだな」


…あっさり了解されると、それはそれで悲しいんだけど。


……それに少し前まで、僕が彼にしていたこと。


仕返しでもされているのかもしれない。


確かに理由も分からず、見られているのは居心地が悪い。


彼には本当に悪いことをしていたんだと、今更ながら反省する。


「そう言えばタク、お前なんか最近、肌ツヤ良いな。良く寝ているのか?」


「…アキちゃん。人を徹夜続きのオタクみたいに言わないでよ」


「でも実際そうだろう? ハマったゲームや欲しかったマンガを大量買いすると、次の日が学校でも平気で徹夜するくせに」


「そっそれでも学校には出席しているし、授業も真面目に受けているよ!」


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