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#8ダンジョンマスター!

「満腹!」

 ミケは満足したみたいだった。ドラゴンのお肉…意外に美味だった。見た目はアレだけどちゃんと焼けばさらに美味しくなるだろう。私たちは片付けを行い武器を構えた。とりあえず作戦はミケが相手を氷結魔術で行動不能にして、私が剣で倒す。多分この作戦で大丈夫だと思う。

「行くよミケ!」

「いつでも良いよ!」

 私は扉を思いっきり開ける。部屋の中にいたのは…魔術ローブを着込んで頭蓋骨が先についている杖を持った1人の男の人だった。

「よく来たな、冒険者ども。我はこのダンジョンのダンジョンマスター、ブレットだ。貴様らの墓はここだ!」

 ブレットは呪文を唱え始めた。

「ミケ作戦通りに行くよ!」

「うん。『フリーズバインド』」

 ミケはブレットの動きを封じる。しかしブレットは驚きもせず呪文の詠唱をする。私はブレットとの距離を詰めて、一撃を放つ。しかしブレットの背後から大盾持ちのスケルトンが私の剣を受け止める。

「貴様の力では、我に勝てない!」

 ブレットの背後から今度は片手剣を持ったスケルトンが私を吹き飛ばす。

「ペルちゃん!」

 ミケが私の側に来る。

「貴様らでは我の相手にはならない」

 ブレットが言い放った瞬間、ブレットの背後からスケルトンが湧き出るように出て来る。

「貴様らは捕らえて、我のペットにしてやろう。夜中には色々…グヘヘ」

 あの人…心の声が出て来てる…あれは…

「「変態だ!」」

 私たちの声が重なった。こいつ私たちを捕まえて、どうする気なんだか…

「どうとでも言え。来い、スカルドラゴン!」

 ブレットの目の前に紫色に輝く魔法陣が浮かび上がる。そして魔法陣から骨のドラゴンが現れた。

「このスカルドラゴンは魔法耐性が付いているドラゴンだ。貴様らはこれで魔術でドラゴンは倒せない」

「スカルドラゴン…」

 これではミケのアシストを期待できない…かと言ってミケのカタストロフィー・ブレードはまだよくわかってないから迂闊に使えないからな〜。昨日見たいに大きな岩が降って来たらお城壊れちゃうし…

「貴様らはスカルドラゴンを倒せない」

「試してみないとわからないでしょ」

 私は剣でスカルドラゴンを斬る。スカルドラゴンの骨はとても太く硬い。スカルドラゴンは悲鳴のような咆哮をする。しかしスカルドラゴンはスケルトンを犠牲にして、傷の修復をしてしまう。私が何度斬っても、すぐに再生してしまう。

 ブレットは嘲笑いながら言う。

「貴様らにはこのスカルドラゴンは倒せない。だから勝ち目はないのだよ」

 ブレットが勝ち誇ったように言う。こいつウザ…私はこいつを見ていると徐々に殺意が湧いて来た。そういえば私のエクスカリバーってなんかできないのかな…私は剣のスキルなどを確認することにした。正式名称は聖剣・エクスカリバー。そしてスキルは固有スキル…聖剣エクスカリバーと魔力変換率[究極]と聖剣の加護[究極]、攻撃力上昇[究極]、防御力上昇[究極]など様々なスキルが付いていた。エクスカリバーちょっと強すぎない…とりあえずこの剣に期待するしかないか…

 エクスカリバーの固有スキルの使用条件は30秒間空気中の魔力を吸収しなければならない。この時、相手から攻撃されたり、吸収をやめると吸収しなおすことになる。その上発動時に魔力を多く使用する。私の魔力量で足りるかな…とりあえずこれに賭けるため30秒間待って使ってみよう!

「ミケ、私を氷結魔術で作った壁で周りを囲んで!」

「わかった!それだとペルちゃんが…」

「大丈夫だよ」

「わかった。『アイスウォール』」

 私の周りには厚さ20センチほどの氷の壁ができる。私は剣を頭上に上げる。

「貴様、勝てないと悟って守りに入ったか…まずはスケルトンどもそこの魔術師から仕留めよ。傷をつけるなよ。スカルドラゴンはその小娘を覆っている氷を割ってしまえ!」

「ミケ!剣で相手のスケルトンの数を減らして、しばらくの間私を守って!」

「わかった。僕、ペルちゃんを守るよ!」

 ミケは背中から剣を取り出した。私の剣は輝きながら周りから何かを吸収し始めた。ブレットはその動作を気にせず、ひたすらドラゴンに壁を壊させる。一方ミケはカタストロフィー・ブレードを片手にスケルトンたちを倒して行く。相変わらずたらいが落ちてきている。ミケはスケルトンたちをどんどん倒していく。ミケのスピードはスキル速度上昇[大]と猫の獣人の速度上昇をうまく使用している。

「我のスケルトンがなぜ貴様のような小娘に!」

 ブレットは新たにスケルトンを召喚するが召喚速度が間に合ってない。

 スキルはあと10秒で溜まる。その時、スカルドラゴンが私の周囲にあった氷の壁を吹き飛ばした。

「スカルドラゴン。その小娘を吹き飛ばせ!」

 スカルドラゴンが右手を上げ、私を引き裂こうと振りかぶる。しかしその右手はもうなかった。ミケはスカルドラゴンが振りかぶった時点で手を斬り飛ばしていた。スカルドラゴンの悲鳴のような声が響く。

 私がエクスカリバーを見るとエクスカリバーは上に向かって光を放っていた。これが発動可能な合図らしい。

「ペルちゃん。私の後ろに下がって」

「わかった」

 その声を聞いたブレットは笑みをこぼした。

「貴様に何ができると言うのだ。我のスカルドラゴンに勝てると言うのか!」

 私は一歩踏み出して言う。

「私はこの一撃でとどめを刺す!『聖剣エクスカリバー』」

 私はエクスカリバーを上から下に振り下ろす。エクスカリバーは聖なる光を私の正面に向けて放出する。スカルドラゴンは光に呑まれた。スカルドラゴンは咆哮を放ちながら消えていく。エクスカリバーの光は止まることを知らないように、スカルドラゴンの後ろにいたダンジョンマスターも吹き飛ばす。ダンジョンマスターはエクスカリバーを食らったものの横に吹き飛ばされたため、死ななかったようだ。しかしエクスカリバーを喰らった左手は跡形もなく消えていた。

 エクスカリバーすご!けど魔力の消費が多すぎて、今の私では一発撃つのが限度らしい。私は床に膝をつく。

「ペルちゃん。大丈夫!」

 ミケが私の側に駆け寄る。

「うん。大丈夫…ダンジョンマスターがまだ生きてるから拘束して!」

「了解!『フリーズバインド』」

 ミケはダンジョンマスターを拘束した。

 さてこれからは拷問の時間だ!

VRMMOあるある⑦

自分の総魔力量が足りなくて、使えない魔法がある!


読んでいただきありがとうございます!

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