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#7骨が歩いている!

 森の中は相変わらずゾンビでばっかり…私が思いっきり剣で戦えないじゃん。ここで火炎魔術を放つとゾンビは倒せるけど森が燃えちゃう。

「ペルちゃん…お城の城壁で骨が歩いているよ!」

 骨が歩いてる…私はまだ慣れていないけど猫の獣人の視覚増強でミケはお城の城壁の上を見たらしい。私も意識して見てみると確かに骨が弓や剣を持って歩いていた。

「ミケちゃん…あれはスケルトンだと思う」

「スケルトン?」

「あれもゾンビと同じで一度死んだ奴らだよ。そういうやつらをアンデットっていうんだよ」

「ペルちゃん物知り!」

「それほどじゃないよ。けどこれであのお城にいるのはアンデットたちって事だね。もしかしてダンジョンかも」

「男女?」

「ダンジョン。モンスターたちがいるところでちゃんとした意味だと地下牢とかを指すんだよ!」

「そうなんだ。お宝ある!」

「あるんじゃない。ボスとかもいるかも」

「ボス!よし討伐しに行こう!」

 ミケは杖を振り回しながら言う。やる気だな〜

「じゃああの城にいるかもしれない何かを倒しに行こうか!」

「うん!」

 私たちはさっきより進むスピードを早めた。その15分後にはお城の城壁前に着いた。

 目の前には大きな門が見える。

「ペルちゃん。僕がこの門を吹き飛ばすよ!」

 ミケはそう言うと風魔術を発動させた。だけどまったく門は動かなかった…


 〜試行錯誤中〜


 色々試して見たがミケの魔術では門は突破できなかった。

「僕が未熟でごめんね!」

 ミケは泣きながら言う。

「ミケが未熟なんじゃないよ…門が固すぎるだけだよ!」

「そうだよね。固すぎるだけだよね!」

 私はそっと門を押した。

 ゴゴゴゴー…門は盛大な音を立てながら開いた。

 私とミケは唖然としていた…

「ごめんね。僕が未熟すぎて門すら開けなくて」

「門は押して開けるものだからきっとやり方が違って開かなかったんだよ。よくあるよ」

「ホント?」

「うん。アニメでも戦闘中に門に魔法とかが被弾してもピクリとも動かないけど、手で普通に押したら開くってあるんだよ!」

「そうだよね。やり方が間違ってただけだよね!」

 私は門を思いっきり押す。中にはゾンビやスケルトンがいっぱいいた。

「ミケ。ゾンビやスケルトンに火炎魔術。お城は石でできてるから燃え広がらないよ」

「わかったよ。僕の汚名晩餐だ!」

 ミケは自信満々に言った。けど間違えてるよ…

「ミケ…それを言うなら汚名返上ね」

「うん!汚名返上!」

 ミケはそう言いながら目の前に火炎魔術を放った。ゾンビはどんどん溶けて行く。スケルトンの方は骨がどんどん細くなっている…

 そこに私が斬りに行く。私の一撃でスケルトンたちの骨が真っ二つになる。スケルトンたちは骨の擦れ合う音を響かせながら死んでいった。私たちはお城の中に入る前に門を閉じて、外にいるアンデットどもを焼き殺していった。

 私たちはお城の入り口をそっと開ける。中は暗くて行動しづらい。ミケは火炎魔術の調整が上達して火の玉を生み出し、灯として使えるようになった。主にスケルトンばっかだった。私たちは戦い方を変えて主にミケが風魔術で動きを封じている間に私が粉々に潰して行く。

「ミケ、風魔術を打って!」

「わかった!『ウインドバインド』」

「もらったー!」

 これをひたすら繰り返す。そして大事な戦利品はろくなものがない。切れかけた弓、刃が欠けた剣…あとで鍛冶屋に売るか、溶かしてインゴットにするか…

 お城の中のスケルトンは奥に進むと装備が豪華になっていく。今となっては金の装備に包まれたスケルトンたちが現れている。けれど私のエクスカリバーの前では意味がなかった。鋭い一撃を放っただけで防具が斬れて中の骨にまでヒビが入る。


 〜最深部前まで移動中〜


 私たちは大きな扉を見つけた。この扉の奥がこのお城の最深部だと思われる。

 グ〜〜…足音だけの空間に1つの音が響く。一瞬ゾンビだと思った…

「ペルちゃん…お腹すいた!」

 私も確かにお腹が空いた。この世界だと今は午後の6時らしい。

「お昼ご飯食べてないからね」

「ペルちゃん…ご飯食べようよ!」

「食べ物がないよ」

 ミケは目を輝かせながら言う。

「ペルちゃん…とっておきの奴があるでしょ」

「え…煮干し?持ってないよ」

「煮干しじゃないよ。ドラゴンだよ。焼いて食べたら美味しいと思う。それにペルちゃん1つ言っとくけど僕たち猫には煮干しの与えすぎはダメなんだよ!」

 ミケは急に怒りながら私に言う。怒ってるミケも可愛い。もちろん猫に煮干しがあまり良くないのは知っている。しかしミケは元々骨が弱いから煮干しを与えているのだ。

「うん。知ってるよ。塩分とか猫に有害になる成分とかがあるからね。だからペット用を買ってあるよ。私は心配だからお湯に煮干しをくぐらせて、ある程度の塩分を抜いて水洗いをして少量与えるようにしてるよ。これならあまり問題ないから…食べ過ぎは良くないけどね」

「心遣いは嬉しいんだけど…煮干し飽きちゃったから他のものも食べたい!」

「そ、そう…わかった今度から缶詰も買ってくるね」

「うん!」

 ミケは笑顔で頷く。

「とりあえず話を戻して、ドラゴンを食べるの?」

「うん。だいたいの物は焼けば食べれる!」

 私は次元収納からドラゴンを取り出す。するとミケがドラゴンをじっくり焼いていく。ドラゴンの丸焼きって美味しいのかな〜


 〜ドラゴン焼き中〜


 ドラゴンから焦げ臭い匂いが出てきてた。

「ミケ焼けたんじゃないの?」

「うん。そろそろ食べれると思うよ!」

 ミケは火を止めて、ドラゴンを切っていく。なんか野性的なことしてるな〜

 ミケが試しに食べてみる。

「美味しい…けど少し辛いと良いのに」

 私も食べてみる。

「美味しい。けど何か物足りない…」

「何が足りないんだろう?」

「けどまずいってわけじゃないから良いんじゃない?」

「そうだね」

 私たちはドラゴンを美味しくいただきました!

VRMMOあるある⑥

ダンジョン内でお腹が空いても食料がない…


猫愛好家メモ①

猫さんたちに煮干しの上げすぎはちょっと有害…

それは煮干しに含まれている塩分やミネラルなどが原因のようです。猫が煮干しを食べ過ぎると病気になる可能性が高くなります。


猫さんたちにあげたい場合

お湯に煮干しをくぐらせて、ある程度の塩分を抜いて水洗いをして少量与えるようにすると良い!

しかしミネラルなどは抜けてないので、あげすぎはダメ!

by.美由紀


読んでいただきありがとうございます。

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