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#3ユニークスキル

 私は時間を確認する。

 6時5分…少し過ぎてしまったけどミケが入れることを知ったから遅くなっちゃったけどいいや。

「ミケ、とりあえずワールドホリゾンっていうゲームをやろうか。ちなみにそのVRゲームとソフトはミケのだから好きに使っていいよ」

「え、僕なんかが好きに使っちゃっていいの?」

「うん。ミケのために2つもらったんだもん」

 ミケは、また涙を流しながら言う。

「美由紀ちゃん。ありがとう」

「もう泣かないで、早く遊びに行こうよ!」

 ミケは涙を拭いて

「うん!」

 元気よく返事をした。

 私はミケに説明した通りワールドホリゾンを起動した。

 しばらくすると名前と種族選択が出てきた。

 私はもちろん猫の獣人にした。

 獣人はその動物に応じてさまざまな身体パラメーターになる。

 例えば熊にすれば熊のように素手での攻撃力が上がる感じなのだ。

 猫の獣人の場合、夜目が効くようになったり、視覚が増加したりするらしい。

 私はしばらく名前を考える。

 そして私はペルという名前にした。

 猫のペルシャという種類から抜いた名前。

 キャラクターを作ると最初に武器、防具、スキルの3つのガチャが引ける。

 ここでいいのを出すか、出さないかで今後の運命が決まるんだとか。

 私はまず防具から引いた。防具は制服だった。

 VRの中で制服で戦うのか〜。世界観が崩壊しちゃうじゃんよ。

 次だ、次!

 次は武器これが大事、私は力いっぱい引く。

 武器は…私は武器名を見てキャメロットが頭に出てきた。

 エ、エクスカリバー…これってあの有名なアーサー王の剣だよね。

 これは当たりを引いたよ私。

 そのままスキルガチャを引く。

 スキルガチャは複数スキルが入っている可能性もある。

 中にはユニークスキルとかもあるらしい。

 私が出したスキルは…

 魔力回復速度上昇[大]、ユニークスキル:世界転移

 私は本日VR2回目の思考停止状態に陥った。

 早速出ちゃったよユニークスキル。

 世界転移は世界転移をする時、魔力だけで移動可能にする。

 私にとって強いのかな…私は疑問を感じながらワールドホリゾンの世界に降り立った。

 まわりにはすごいたくさん人がいる。

 これじゃミケがどこにいるのかわからないよ。

 その時、後ろから抱きついてきた。

「美由紀ちゃん、うまく設定できたよ!」

 ミケが後ろから抱きついてきた。

 ミケもしっかり作れてよかった。

 猫の獣人でさっき会った時よりも小柄で黒い髪がストレートに降ろされていて…地面についちゃってるよ。

 私をミケが自分なりに改良したもので…私とミケを足した感じでなんか恥ずかしい。

 服装はフリフリのドレスに鉄の胸当てなどが付いているいわゆるドレスアーマーを着ている。

 とても可愛いキャラクターだった。

「ダメでしょミケ。キャラクターネームで呼ばないと」

「そうだった。ごめんなさい」

 ミケは謝り、私に言う。

「とりあえず人気のないところでフレンド登録?をしましょう」

「うん。そうしようか」

 私は頷いて歩き出すと人気のない公園があった。

 そこで私とミケはフレンド登録をした。

 ミケは私にガチャで出た物について説明する。

 ミケの装備はドレスアーマーで装備者のスピードを上げる効果が付いていた。

 武器はカタストロフィー・ブレードという剣。

 日本語では災厄をもたらす剣って意味かな…効果は災厄をもたらす力。

 魔力の込める量によって起きることが変わるってなんか怖い。

 スキルは速度上昇[大]、回避力[大]が出たらしい。

 スキルの構成的に暗殺者向いていそう。

 私は時間を見る。

 このゲームでは1日が現実世界での1時間という原理が謎〜なシステムを取り入れていて時間がなくてもこっちに来ると時間が増えるから便利。

 だから時計が2つある。

 この世界の時計と現実世界の時計がある。

 今は、現実だと6時14分だから…試しに一回、VRから出てみよう。私はミケに…

「一回VRから試しに出てみよっか」

 するとミケは…

「わかりました。ではログアウトして向こうの世界で…」

 ミケは言いながら、ログアウトして行った。私も後を追うようにログアウトして行った。


 私はベットの上で意識が覚醒するとミケが私の胸の上に立っていた。

「にゃー!」

 猫語はわからないよ……

 ミケの爪が私の胸に食い込んでる。

「ミケ…ちょっと胸に爪が刺さってる」

「ミャー」

 ミケは私に謝るように頭を下げる。

 可愛い…これは夢じゃないよね。

 ミケと一緒にゲームしたんだ…私の夢が1つ叶った。

 私はミケに思いっきり抱きつく。

 するとミケはいつもの様に抜けた。

 その後が違った。

 ミケが今まであまりしてくれなかった顔を舐めてくれた。

 すごい嬉しい!

 本当にミケとゲームで遊んだんだ。

 私はミケと更に仲良くなれると思った。


 私はお風呂に入るためタオルを用意した。

 私は整理整頓がこれでも得意な方だ。

 ちゃんとバスケットにタオルを入れてある。

 このタオルは一週間分ある。

 しばらくするとミケがお風呂場にくる。

 私はそれを見逃さなかった。

 私はミケを持ち上げてお風呂場に入れる。

 猫は水が嫌いだからほとんど逃げていく。

 この機会に身体を洗ってあげるの。

「ミケ、今回こそは抵抗しても無駄なんだからね」

 私もお風呂に入って、ミケを私と同じマタタビシャンプーをかける。

 私は嫌がるミケを無理やり洗う。

 す、ストレスになっちゃうかもしれないけど体は綺麗にしないと!


 私は浴槽に浸かる。

 ミケはミケ用に持ってきた桶に水を張ってあげると観念したように浸かる。

 その姿はとても可愛い。

「ミケ、明日も一緒に入ろうね〜」

 私は笑顔でミケに言う。

「シャーー」

 ミケは明らかに怒ってる。

 可愛い…

 猫の怒ってる姿も一部飼い主からしたらご褒美だ!

「怒ってるミケも可愛いよ〜」

 するとミケは照れているように、急に静かになった。

 私とミケがお風呂からあがると時計は6時51分を示した。

 私たちは身体を拭くと急いで着替えた…私たちじゃなくて私だけだけど。

 今日は早く食事とかしたからあとはゆっくりVRゲームができる。

 学校の入学式は4月5日だからそれまでこんな感じの生活でいいか。

「中に入ったらさっきのところで待っててね」

「にゃー」

 ミケは元気に返事をする。

 私はVRを頭につけて、再びワールドホリゾンの世界に向かった。


 私は目の前が明るくなると、周囲にミケの姿を探した。

 すると目の前が光って、ミケが現れた。

「ペルちゃん、僕待たせちゃった?」

「私も今入ったから大丈夫だよミケ」

 私たちはイベントが行われる予定の場所に向かった。

 私は制服姿でいまいちだけどミケはドレスアーマーだから周りから可愛いなどと言う声がちょくちょく聞こえる。

 流石、私の相棒!

 しばらく待っていると人が徐々に増えていく。

 すると女性の声が響いた。

『現実時間7時をもちましてイベントを開始します』

 イベント内容はワールドホリゾン内の1日以内に限定エリアボスの討伐らしい。

 討伐報酬はランダムガチャチケット1人2枚もらえる。

 なんでも星の所有権なども手に入るらしい。

「とりあえずボスの情報から集めようか」

「はい。僕は初めてなのでよろしくお願いしますペルちゃん」

 猫なんだからゲームが初めてなのは当たり前でしょ。

 私は心の中で笑う。

 私たちは町の中を歩き始めた。

 今私たちがいるこの町は始まりの町という町だ。


VRMMOあるある②

イベントの情報収集は他のプレイヤーと争いになる


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