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#2ダークマターにならないように

 私はあの後家まで送ってもらってすぐに寝た。

 ミケはまだゴミが入ってない丸いゴミ箱がお気に入りみたい。

 だからゴミ箱をもう一つ買ってこないと。

 それで今は近くのスーパーに食材を買いに来ている。

 今日買うのは煮干しと人参と豚肉…何を作るんだろう私。

 ワールドホリゾンは午後6時からサーバーが開かれる。

 そして7時にイベントが起きるらしい。

 だからそれまでに必要なものを買わないと。

 そんなに時間はかからないと思うけど。

 人参と豚肉…

「よし、今日はカレーにしよう」

 私はカレーを作ることにした。

 まぁ、とりあえず初めてって事もあるし、スマホでカレーの作りかたを調べてやらないと、私の調理スキル…ではダークマターに一直線だから…はっはっは全く笑い事じゃない。お母さんに心配されたのに…

「美由紀あなた、料理できるの?」

「大丈夫大丈夫、料理なんて簡単だよ」

 なんて言っちゃったから、今更……

「お母さん料理教えて〜」

 なんて言えないよ。

 まあ、スマホで調べて手順通りに作ればいくら料理が作れない私でもカレーが作れるでしょ。


 私は自宅アパートに帰ってカレーのレシピを見ながら作ってみた。

 見た目はカレーが出来上がった。

 味はというと…甘い。

 すごく甘い。

 カレーに蜂蜜を隠し味にするって載っていたから試しに入れてみたらすごく甘くなってしまった。

「分量書いてないと、入れる量はわからないよ!」

 私は叫んだ。

 こんなのしか作れないんじゃいつか糖尿病だよ…私は掛け時計を見ると、5時だった。

 ミケにもご飯あげないと……

「ミケもご飯食べようね」

「ミャー」

 台所の引き出しの中から煮干しの入った袋を取り出して、味見ようのお皿に入れてミケの前に出した。

 ミケは煮干しを美味しそうに食べて行く。

「ミケは可愛いしいい子だね」

 私はミケの頭を撫でていた。

 すごいドキドキするな〜

 さて早速設定を行おう。

 私はベットの上でVRにワールドホリゾンのカセットを入れて、VRを被ったミケのそばにも同じようにしてVRを置いた。

 私はVRゲームの詳細設定を行った。

 今思い返せばあれはある種の変態(珍妙な)検査だった。

 身体のいたる所を感覚チェックだと触られた。

 最初は慣れるため2つのVRゲーム機を接続してトレーニング空間を選択した。

 まあ、この空間に入っても1人しかいないんだけどね…なんか悲しい人みたい。

 とりあえず私は走ってみた。

 実際に走ってみると意外と走れる。

 他にも腕を振ってみたりする。

 すごい、本当に感じる。私は視線の下の方を見る。

 5時半か…もう少し遊んでよ。


 僕は美由紀と同じように頭を入れてみた。すごいにゃ〜これが美由紀が楽しみにしていたVRなのかにゃ。その時、機械が音を立てて起動した。その瞬間、僕は設定画面というのに移動させられた。その後、身体のいたるところを触られた。僕はその時に気づいた。

「ぼ、僕の身体がみ、美由紀ちゃんになってるにゃ!」

 僕が生まれてから一番驚いたことだ!


 私は色々体を動かしているとその空間に人がいることに気づいた。

 まわりをキョロキョロしてる…可愛い。身長は私と同じ160cmくらいで、どこかミケの面影がある。私は走りながら……

「君、どうかしたの〜」

 その可愛い人は、こっちに気づくと走ってくる。あの人、女の子だ。彼女は叫んだ。

「美由紀ちゃん。僕、どうしちゃったの〜」

 え、なんで私の名前を知っているの。

 彼女をよく見て私は一瞬硬直した。

 あの姿は私だ。

 ちょっと違う感じだけど。

 彼女が私に抱きつく。

 私は思考停止状態に陥っていた。

 なんで私がいるの…私のドッペルゲンガーだったら私もう死んでるじゃん。

 少女は困りながら言う。

「美由紀ちゃん。僕、猫のミケだよ」

 ミケは私みたいじゃない…そこで私はあることに気づく。

 私の身体、ミケの面影、そしてミケだという主張。

 これは…詐欺じゃなくてミケだきっと。

 私は一応確認する。

「ミケだよね。猫のミケだよね。なんでVRにいるの?」

「美由紀ちゃんと同じようにして見たかったから頭を入れたんだよ。そしたらここについたんだよ」

 ミケはなきながら言う。

 もしかしてVR二台を私の身体で設定をした。

 その片方にミケが入って、私の身体でログインができたのかな…パスワードもかけてないし……

VRMMOあるある①

配信した瞬間に入れない!


読んでいただきありがとうございます。

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