#16ユニークスキル:世界転移
目の前が目の前には草原が広がっていた。猫じゃらしがいっぱい生えてる。私はそれよりも気になっていることがあった。私が転移する前に抱きついたのは何だろう。すると背後から
「ペルさん。どこに転移したんですか?」
その声は…
「ココくん…何でいるの?」
「ペルさんこそ何してるんですか?一人で転移して…どこへ行こうとしたんですか?」
もうこの際だからココくんに説明しておいた方が良いかな…誤解を招かないためにも。
「スキル一覧を見てて、ユニークスキル:世界転移のヘルプを見ていたの」
「え、ペルさんユニークスキル持っていたんですか?ペルさんすごいです。それは一体どんなスキルなんですか?」
「他の世界にいれば自由に移動できるスキル」
「それはどういう意味ですか?」
私、説明下手だけど伝わるかな…
「簡単に説明すると、世界Aと世界Bがあります」
「はい」
「私が仮に世界Aから世界Bに転移するとして、世界Bにはにゃんこ国と猫国があります。私が世界Bから世界Aに来るときはにゃんこ国から転移してきました。ヘルプの中の転移に関しては基本、異世界に転移して、再び元の世界に戻ると、転移したところに転移するらしいのよ~」
~みたいな感じで説明中~
私は説明したけど、ココくん分かったかな?途中から自分でも何言ってるのかがわからなかったし…
「わかった。ココくん?」
ココくんは
「なんとなくわかりました。つまり簡単にするとペルさんは異世界の場所に移動する場合、一度行った場所なら自由に行き先を選んで行けるんですね」
「そういう事!」
ココくんもミケと同じで理解が早い!
「ペルさん…さっきの国のたとえ要りましたか?」
「わかりやすくするために必要だったの!」
ココくんはこんなに簡単に説明できるのに、なんで私は説明できないんだろう…
「それでここはどこ何ですか?」
確かにここどこだろう…ちゃんと転移できてれば猫の世界。
「私の世界の所有権で名前を付けた猫の世界だと思う…」
「広い草原ですね。一応向こうには森がありますね」
そう、周りは草原で少し離れた所には森がある。向こうには山もある。
「ペルさんはこの世界どうするんですか?」
もう隠す必要ないかな…私は昨日の夜ある計画を建てていた。
「この世界に異世界から人を連れてきて国を作る!」
「国をですか?」
ココくんは首を傾げる。
「向こうの世界で、手に入れられない素材とかダンジョンとかが有るかもしれないからここに国を作って、それを拠点としてレアアイテムやダンジョンを攻略するの。名案だと思わない!」
「すごい名案ですよペルさん!」
「そうでしょ!」
私にしてはすごい名案!
まさかRPGで国づくりができるとは。心配だったんだよね…そういうゲームもして見たいけど、しようとするとこのゲームに費やす時間が減ってしまう。だからこのゲームでそれも楽しめてラッキー!
ココくんがニコニコしながら、私に言う
「ペルさんペルさん。最初は何をしますか?」
「最初は私たちの家を作ろうと思ってるんだけど…資材がないんだよね…」
そう、この計画には圧倒的に資材が足りない。とりあえず最初は資材集めないと…
「家の材料は木ですか?」
「うん。木造の二階建てが良い。屋根裏部屋付きの」
「それなら僕に任せてください」
「ココくん何か心当たりがあるの?」
ココくんが自信満々に
「はい!僕は伐採スキルと建築スキルを持っています。斧さえあれば大丈夫です!」
そうなんだ。って事は斧さえ手に入れば良いかな…
「そうなんだ!じゃあ斧を入手しようか?」
「その前にミヨーン焼きのおじさんの方をなんとかしないと…」
「うーん。ミケが水無理だからどうしよう…」
私が考えてるとココくんが
「まるで本物の猫みたいですね…」
まあ、実際猫なんだけど…ややこしくなりそうだから言えない…
「一応…魚人族を見つけたら、ここに転移させて拷問しようか?」
「わかりました。ミケさんはここで待機していてもらいましょう」
その方がいいかな…
「じゃあミケの元に戻ろっか?」
「はい」
私はココくんと手を繋いで発動した。
「ユニークスキル:世界転移発動!」
私たちの足元に大きな魔法陣が現れる。そして魔法陣が強く光って視界がまた真っ白に染まる。私たちは元の世界に戻っていった。
〜転移中〜
私とココくんは無事、宿屋の部屋の中に転移できた。
「転移できましたね!」
「うん…」
ミケがいない…と思ったらゴミ箱の中で丸くなって寝ていた。
とりあえずミケを起こして、今後の活動方針を話した。
「って事なんだけど良い?」
「もちろん良いよ!っで今日はどうするの?」
「今日は私とココくんが魚人族を探して、見つけ次第ミケの方に送る。ミケは送られた魚人族を拷問する…殺さない程度に」
「わかった。殺さない程度で拷問する!」
なんでそんなにミケはウキウキしてるの…
「じゃあ今日も一日頑張ろうか!」
「うん!」
ミケは元気に言う。なんか心配だ…
「はい!」
ココくんも元気に言う。やっぱりクマ耳が出てるほうが可愛いのに…
私たちは部屋を出て行った。
私たちは宿屋で朝食を取った。朝食は丸いパンが3つと、コンスープだった。ミケにはミヨーンとミルクが渡された。そこまで配慮してくれるのに驚いた。
ココくんは満腹らしいけど、私は少し物足りなかった。
朝食を取った後、私はミケと一緒に猫の世界に行った。こっちの世界も時は経つらしい…太陽が登っている。ココくんとは一度別れて別行動している。
「じゃあミケ。こっちに魚人族が来たら、拷問してね」
「うん。手伝えなくてごめんね」
ミケは尻尾を足の間に入れて、ショボンとしてる。
「大丈夫だよ。ミケにも良いところがある!ミケにしか拷問できないもん。凄い助かってるよ」
「そうかな?」
ミケが尻尾を上げる。
「そうだよ」
「わかった。僕頑張るよ!」
ミケは笑顔で走り回る。可愛い…けど
「ミケ…現実の世界の明日はちょっと訓練しようか」
「…え、」
ミケは尻尾を山形にした…警戒されてるのか。嫌がってもやめてやらないぞ。
私は心に決めた。明日の夜、ミケの水嫌いを無くすと!
次回予告
魚人族を探して、拷問する作戦!
果たして成功するのか?