#15水の中に入れない!
私たちは今海に来ています…
ミケの心情がなんとなく理解できます。水がちょっと怖い…ミケは隣で震えながら
「水が怖い。ペルちゃん…僕行かなくて良い?」
私はここに来て思い出してしまった…猫が水を怖がる理由を。
~ペルのここで猫が水を嫌がるのはなぜか?徹底解説!~
猫が水嫌いであることは、猫を飼っていない人でも知っているよね。雨の日に散歩する猫の姿は見かけないし、体を洗われることを嫌がる猫は多い。ミケも結構抵抗する。なぜ水をそんなに嫌うのか?
それは猫の毛の性質上にあります。 猫の毛はほかの動物に比べ脂分が少ない。いったん濡れてしまうと水をはじかない毛質をしている。だから毛を濡らした猫は、一心不乱に毛をなめて乾かそうとする。その姿を可愛いよね。けどそれは猫にとっては一大事!濡れてしまうと体温を奪われてしまい、生命の危険にさらされることを本能で分かっているから多くの猫は抵抗するのだ。
そこで一部の人は
「けど猫さんがお風呂に入って気持ちよさそうにしてる写真があるよね」
と思うだろう。
それは猫は2、3週齢から8、9週齢までが社会化期にあたります。お風呂好きの猫は、その頃からお風呂に少しずつ慣らしていったからです。社会化期に優しく慣らしてあげることがポイント。風呂や水以外にも珍しい習性がある猫は、この頃の環境が影響しているらしい。
ミケも最初は水を嫌がっていたが、だんだん慣れたそうだ。つまり社会化期を過ぎた猫でも、怖がらないように少しずつ慣れさせれば、水が平気になる可能性があるということだ。ミケに、ノミがついてしまったり、毛が汚れてしまったりすると、シャンプーをする必要も出てくるだろう。そんな時、いきなりシャワーを浴びせられても猫はビックリしてしまう。猫のストレスを軽減させるためにも、日ごろから少しずつ水に慣れさせておくことが大切だ。
そう、水に慣れてきているはずなんだけど…
「ペルちゃん。水の中にこれから行くの?」
「場合によっては…まぁ」
「ヤダヤダ絶対ヤダ!」
ミケは尻尾の毛を逆立て急に太くなる。可愛い…抵抗するミケも可愛い!
ココくんは今、宿屋さんに部屋が空いているのかを聞きに行ってもらってる。私たちは猫の獣人の夜目や視覚増強で何か手掛かりがないか探してる…しかしミケはこの状態だし、実際私しか探してない。
海を見てもたまにミヨーンが跳ねるくらいだ。なんか海を真っ二つにする杖とかないのかな。海に向かって「海よ。裂けよ!」的な何かが…
私が謎の杖を想像してるとココくんが来た。
「宿の部屋が空いてたので部屋を三日間借りてきました。ペルさん?ミケさん?何かありましたか?」
「特に何もないよ。ミヨーンがたまに跳ねるくらい」
「海怖い!」
こんな状況で大丈夫なのか…
私は心配になった。
私たちはしばらく探したが何も見つからなかった。とりあえず今日は宿屋で休んで、明日に備える事にした。
宿屋は3人で一部屋。なんで三人で一部屋なのかというと急に予約の人が部屋をもう一部屋借りたいと言い出したらしい。私は了解したがココくんは…
「そ、そんなぼ、僕はお、男の子なので朝になるまでログアウトします」
「そんな気にしないで良いよ。私とミケで一つのベット使うから」
「いや、女性と一緒の部屋なんて…」
ココくんが顔を赤くして言う。私は別に気にしないから問題ないと思うんだけど…
「大丈夫だよ。私は気にしなくていいから」
「ペルさんが気にしなくても、僕が気にしちゃいます!」
ココくんの顔がさらに赤くなる。
結局、ベットとベットの間にミケの氷結魔術で氷の壁を作って部屋を分けて寝た。
私はベットに横になりながら呟く…
「別に一緒に寝ても良いと思うのに…」
私はふと目が覚める。今の時間が6時…
私はとりあえず制服を着る。制服に徐々に汚れが目立ってきている。今度洗濯しようかしら?
私はメモを置いて部屋を出て行った。
私が歩いてきたのは昨日、転移魔術の方法を教えてもらった公園。朝早くて周りにはほとんど人がいない。
今日は風が強い…スカートが風でなびく。私は昨日の事を思い出す。あのおじさんの妻さんを救うには、魚人族の基地に行かないと行けないのよね…
「転移魔法でもないかな?」
私はスキルのヘルプを見ながら言う。
今、私の持っているスキルは魔力回復速度上昇[大]、回復魔術、火炎魔術、次元収納[大]、聖剣技と聖剣術、変身、そしてユニークスキル:世界転移…
世界転移って何だろう?
ユニークスキル:世界転移…違う世界の一度行ったことのある場所に転移することができる。
今は使えないスキル…けどココくんが言ってた異世界があるのはありそう。あ、そうだ。人がいないからやってみよ!
あの二人を驚かそう。そんな独り占めしたいわけじゃないし…魚人族を捕まえたら閉じ込めて置く為だし。私は地面に魔法陣を描き始めた。
~魔法陣書いています!~
「よし書けた!」
私の書いた魔法陣は丸の中に猫が描かれているものだ。シンプルで書きやすいうえに、猫が入ってるから良い!
「さて、異世界に行ってみようかな」
私は呪文を確認して魔法陣に向けて、手を出した。そして
「私は呼ぶ。異世界に転移するための、幸せのにゃんこを…世界転移!」
一陣の風が吹く。次の瞬間、私の視界は真っ白に染まった。
「え、なに?」
その直後、私に抱きつく何かがあった。私が疑問に思う中、私は異世界に転移していった。
VRMMOあるある⑫
転移の時って目の前が良く真っ白になるよね。