#160
フッフッフ〜
私を一流の剣士と判断したのは褒めてやろう。
その通り、私は一流の剣士なのだ!
私は雪ちゃんの魔術に真正面から対決しようとする黒騎士を眺めながら思う。
戦闘において戦士が望むものは力である。
だが、力を欲するだけでは甘いのだ。
ただ力だけではまだ二流の剣士。
手数でも押せなければ戦場では生き残れないのだよ。
あと奇想天外な発想、これも重要だよね。
いわゆる想像力!
スキルや魔術を行使することなんて会得していれば誰にだってできる。
けどそのスキルをどう応用するかで戦いって大きく変わると思うんだよね、私。
さっき私が雪ちゃんと黒騎士の間に割り込んだ時に使ったのもそうなんだけど、魔術は想像次第である程度応用ができるんだよね。
つまり………
火炎魔術のファイアーボールを発動して火球がでてくるように想像する。
それをいくつも想像していくと、火球を数十個生成できるのだ!
「貴様、いつの間に我の背後を!」
黒騎士が何かを感じて私の方に振り向く。
私の方を向きながら剣を一振りすると、雪ちゃんの魔術は一瞬にして消してしまう威力………だが、もう遅いのだ!
それもこれもすべて私の予想内なのだよ。
私のオリジナルの剣技によって貴様は地にめり込む未来が私には見えている!
私は火炎を剣に纏わせながら黒騎士に接近する。
この技に名をつけるなら………
「剣技、ボルカニックフォール!」
私は剣を黒騎士の腹に深々と刺し、地面めがけて一気に落ちていく。
「いい攻撃だ!だが、我は死なん!」
黒騎士は右手に握っている剣を私めがけて勢いよく振る。
「スキル、瞬間加速!」
「なに!」
猫の動体視力と脚力をもってすれば空中で剣を回避することなんて簡単なのだ!
最近、投稿がかなり遅れてるので一旦内容を全部整理しようと思います。