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#151暗闇の中でクロと話した

 この声はクロなのか?

 けどなんでクロの声が聞こえるんだ……

『知らねぇよ!というかそれ俺が聞きてえよ」

 今、僕はクロと会話をしている?

 けどどうして?

 本来会話が成立するはずのないクロと。

『そんなことはどうでも良いんだよ。お前のスキルを俺によこせ……』

 そんなこと出来るの?

『俺とお前は一時的にスキルを共有することができるはず……だって同じ肉体にいるんだから』

 根拠は?

『ない!』

 それじゃあ出来るかわからないじゃん。

 確かに同じ肉体にいるけど、だからって別の人格のスキルを使用できるなんてなんかズルいじゃん。

『けどこの現状を打開するにはスキル共有的な何かを使わないと俺が死ぬんだよ!』

 クロが死ぬってことは相当強い相手なんだろうけど、それじゃあ僕のスキルを共有したって勝てないよ。

 クロは近接戦闘が得意だから近接系スキルでスキルを構成してるでしょ。

 一方、僕は近距離から中距離まで対応できるようにスキルを構成しているからクロの戦い方に合わないよ。

『んなもんどうでも良いんだよ!』

 クロは魔術の詠唱は不得意でしょ。

 そんなクロが僕のスキルを共有してもまともに戦えないと思うんだけど……

『俺が狙ってるのは超火力の攻撃を連続で打ち込んで相手をぶっ潰すことだ。この状況において相手のユニークスキルが強すぎて戦いずらい………』

 相手のユニークスキルが強すぎる……

 クロでも圧倒されるほど強いスキルなの?

『あのな、お前は俺のことなんだと思ってんだよ。俺は普通の高校生だぞ!そんな並外れた戦闘能力は持ってねぇよ!』

 けどクロは強いよ。

 どんな大人数相手でも最終的には勝つんだから。

 数で押されてるってわけじゃないよね。

 というかクロの状況がわからないんだけど。

 クロが死にかけていること以外全くわからないよ。

『敵の数は一体。ダンジョンマスターだ』

 ダンジョンマスター?

 それならクロの実力なら圧勝できると思……

『圧勝だったらもう終わってるっつーの!相手はあの魔神族なんだよ』

 あの魔神族って2000年前にクロが封印した?

『ああ、あの戦いにおいて戦力は圧倒的に人間側こっちが劣っていた。実際、多種族で連合組んでも勝算がなかったからな』

 けどその封印された魔神族がなんでこの時代に?

『封印されてなかったか封印から逃れた奴らがなんかしたんだろ』

 それじゃゲームとして成り立たない!

 魔神族は全種族の敵という設定で生み出されたんだよね……

『ああ、白宮さんはラスボスとして作った種族』

 けどあまりに強すぎて一度世界は滅んだ………

 それを修正するために僕たちが戦ったのに生きてたなんて………

『やっぱり白宮さんの考えが甘かったんだよ』

 絶滅はさせず、レアな強キャラとして世界に残しておくだよね。

『NPCになんでそこまで感情的になってたんだかな………まずレアな強キャラってあいつら魔王以上が大半だから出会ったら最後、死だな。あいつらから逃げるって相当無理ゲーだからな』

 とりあえず現実に戻ったら白宮さんに連絡しないと。

『いや、まずこの状況を打開するべきだろ!俺らこのままじゃ死ぬぞ!ゲームの中ではミカンの最強のお兄ちゃんでいるんだろ?』

 え、ミカンいるの!

『一緒にダンジョン攻略してたらそりゃいるだろ』

 なら勝たないと。

『おい、ちょっと待てよ!今は俺の時間だぞ!』

 クロ、ごめん。

次回予告

く、クロさんがピクリとも動かなくなっちゃった!

どうしよう……

あ、あのままじゃクロさんがアロイトに真っ二つにされちゃう!

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