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#144メイリアスのそばの森

 緑が茂る森。

 ここはメイリアスのそばの森。

「とりあえずみんな、ここなら安全だよ」

 僕は狼ちゃんを背中から下ろして言う。

「本当にありがとうございます。た、助かりました」

 避難してきた人たちが一斉にお礼を言いはじめる。

 一緒に避難した人は23人。

 メイリアスに後、どれくらいの人たちがいるんだろう。

「はい、とりあえずここまでは進行してこないと思います。それでメイリアスは何人ぐらいの人が住んでいるんですか?」

「メイリアスには5000人の人が住んでいます。まだメイリアスに残っている人がたくさんいると思います」

「それじゃあ助けに行かないと!」

 僕は裁縫屋さんを営んでいるメンさんに頂いた次元収納機能付きの巾着袋を開いて武器を取り出す。

 えっと……どの武器を使おう?

「ちょっと待ってください、ミケさん!」

 さっきの洋服屋さんの店員さんが鞭を片手に僕を止める。

「せっかく助かったのに街に戻るんですか?今戻ったら魔王軍の軍勢にやられてしまいます!」

「けど助けに行かないとまだメイリアスにいる人がやられちゃう」

「ミケさんの実力はわかります。私もお隣で戦っていてすごい強いということは理解しています。しかし……」

「けど助けに行かないと!」

「どうしてそこまでして助けに行こうとするんですか!」

「だって僕はまだ戦える。戦えて周りの人が困ってたら…助けを求めてるとしたら…助けたいから!」

 僕は笑顔で答える。

 笑顔で人助け!

 子供達や大人、老人、誰に対しても笑顔で人助け!

 それがこの世界で生き抜くために1番大切なこと。

「だってそれが師匠の言葉だから!」

「師匠ですか?」

「うん!」

「けどここにいる人はどうするんですか?ミケさんがいなくなったら……」

「大丈夫!ここにはまだ洋服屋さんがいるから」

 僕はそう言ってメイリアスに向かって走り出した。

 相手は軍勢。

 軍勢ということは総大将がいるはず。

 総大将を倒せば軍勢は統制を失い、逃げていく!

 つまり総大将を倒せば魔王軍を無力化できる。

 けど総大将の居場所がわからない……

 その時は!

 ペルちゃんみたいなビームで一掃する!

 まず敵が固まっているところを見つける。

 敵が僕のことを確認したら巾着袋から一枚の薄茶色のカードを取り出す。

 えっと……

 雪ちゃんから聞いた使い方だと、カードを強く握って前方に向ける。

 そしてカードに記されている魔術回路に魔力を通して………

「発動、ライトニングキャノン!」

 するとカードからその魔術が自動的に発動される!

 僕の目の前が真っ白に染まる。

 稲妻を帯びたビームがカードから放出される。

 雪ちゃんはこう言ってた。

「この魔術は広範囲に高密度、高威力の電気のビームが放出される。使用魔力量はほとんど消費しない。しかしこのカードは使い捨て。一度発動したらカードが消滅してしまう。そして周囲に気づかれやすいから使う時は気をつけること……」

 魔術が自動的に終了する。

 けど今は強大な相手を倒すよりも目立って総大将と遭遇するしか方法はない。

「けどこの魔術を使えば周囲にも気づかれやすい。だから相当手練れな敵が来る。つまり総大将が来る可能性だってあるってことだよね!」

次回予告

次回魔王を発見!

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