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#116クロさんは?

「くそ……このダンジョンは何分周期でダンジョンの構造が変わってるんだ?周りから聞こえてくる音の回数から周期は短いと思っていたが、周期がよくわからねぇ……」

 俺は黒剣を片手にダンジョンの一角で考えている。

 いや、ココと別れてからかなりのゴブリンとか亡霊系のモンスターとか……まぁ、アンデットを倒してきた。

 けどそれ以上にこのダンジョンの構造が大きく変わってる。

 さっき十字路だった通路はT字路に変化し、一本道だった通路には新たに曲がり角が増えてたり。

 この超面倒くさい迷宮型ダンジョンは何だ?

 俺的には一本道にゴブとか悪魔デーモンとかを大量に置いてくれれば楽で良いんだけどな。

 楽しいし。

 けどこういうなんかめっちゃ頭を使う系って俺の分野じゃないんだよ!

 誰だよ、こんな高度な技術使ってダンジョン作ったダンジョンマスターは!

 俺は力仕事専門なんだよ。

 こういう分析とか観察とかそういう細々した作業はシロの分野なんだが……

 ん……

 奥からまた足音がする。

 この足音はゴブか?

 正直、ゴブは雑魚。

 初心者でもちゃんと逃げずに武器を構えて戦ってれば一対一なら楽勝で勝てる。

 まぁ、一対一なら…な。

 ここのダンジョンのゴブもそうなんだが、上位種がいそうなんだよなぁ……

 ゴブ達のスキルには棒術とか弓術とかがある。

 しかしゴブ達の集団が成長するとゴブリンリーダーという存在が生まれる。

 正確には進化だな。

 シロの情報によるとゴブ達が一定以上の人数で一定以上統制していると進化するだとか。

 ゴブリンリーダーは普通のゴブ達とは一味違う。

 素早さも一段階ぐらい高い上、攻撃力も増えている。

 だから舐めてかかっていると初心者は痛い目を見る。

 痛い目を見るだけで済めば良いが、最悪は死だ。

 そしてゴブリンリーダーが生まれると周りのゴブ達のリーダーとしてゴブ達を率いる。

 生まれる前もゴブがゴブを率いているが、それとは段違いだ。

 ゴブリンリーダーが生まれると周りのゴブ達のスキルに『連携』というスキルが追加され始める。

 連携はゴブ達の連携攻撃の精度が上がる。

 しかもその集団にホブゴブリンがいるとマジで最悪だ。

 ホブゴブリンはゴブ達の上位種に当たる存在。

 ごく稀にゴブが出現する代わりにホブゴブリンが出てくる、って感じだな。

 ホブゴブリンはゴブよりもかなり強い。

 ざっとゴブの2倍のステータスを持ってる。

 あいつらはかなり危険で元から『連携』を持っている上、何らかの技能を持っている。

 俺が見たことがあるのは『治療』とか『罠作成』とか……あとは『危機察知』とかだな。

 ホブゴブリンは上手い具合にスキル使ってくるから厄介なんだよなぁ。

 なんか来る。

「………前方にいるのはゴブの集団か。わかる限りだと13体。ホブっぽいのが1体混ざってるな」

 まぁ、そんなこと俺には全く関係がないがな!

「よし、るか」

 そして早く妹を探し出さねば。

 あいつ支援アシストするのは得意だけど自ら戦うのが苦手だらかな。

 それにちょっと薄暗いと怖がるからきっと今頃怖がっているだろう。

 うん。

 ここで俺が向かいに行ったら泣きながら喜ぶだろう!

 そして久しぶりに同じベットで寝れるかもしれない。

 よし、見つけよう。

 今すぐ見つけよう。

「ゴブのリーダーが多分先頭のやつだから一撃目で心臓を正確に。いや、ホブっぽいのがいるから全員を速攻で瞬殺する方が良いな。だから……剣技使うか!」

 まずゴブ達の集団に接近して、そのまま間髪入れずに剣技で血祭り!

 これで行くか。

 俺は目の前のゴブ達に向かって走り出した。

 最初に何かを感知したのはやはり集団の後ろの方にいるホブゴブリンだった。

 だがその頃にはもう遅い。

 何故なら、俺は剣技の選択においてゴブ達全員を葬るという戦略で事を運んでいる。

 だから貴様らゴブ達はただの肉塊になる。

 それが貴様らの未来のなのだよ!

黒金流剣技くろがねりゅうけんぎ中伝突進系竜の牙(ドラゴンファング)

 黒金流剣技くろがねりゅうけんぎ、それは俺の作った最強の剣技。

 その剣技の前に無事でいられたものは、10年前から何人たりともいない!

 ゴブリンリーダーが俺を認識した頃にはゴブリン達の胴体と頭はサヨナラしている。

 俺の後ろからベチョベチョと頭が落ちる音が数回ほどした。

「決まった。これが俺の剣技とユニークスキルの力だ!」

 決まった!

 これって人前でやったらかなりカッコいいと思う。

 まぁ、誰も俺が何をしたのか分からないだろうけ……ど。

 ゴゴゴゴゴ……………

 この音と揺れはなんだ。

 ダンジョンの壁から音がする。

 地面からは少し横揺れの振動を感じる。

 これはまたどこかでダンジョンの構造が変化しているのか!

 俺はしばらく動きを止め、周囲の安全を確認する。

 敵兵なし。

 後方の通路に壁が出来た。

 それ以外は……特に何もなし。

 しばらくすると音がまたピタリと止んだ。

 このダンジョンは何が仕掛けの発動のきっかけになってるんだ。

 それが完全に把握できていない状態で闇雲に動いても進展しなさそうだな。

「これはちょっとヤバいかもしれないなー」

 仕方がないなぁ……

 あまり借りは作りたくないんだが、妹のためだ。

 ちょっくらこれはシロに任せた方が良いか……

 まぁ、今回は俺もちょっとお手上げ状態だからなぁ。

 とりあえず万年筆を取り出して……

『シロこのダンジョンを解読しろ!』

 これで入れ替わればアイツが勝手に解読してくれるか。

 よし、しばらく眠るとするか。

 俺の視界が徐々に薄暗くなっていく。

 この意識が途切れる瞬間の感覚。

 いつ感じても自分の精神が抵抗しろ、と言わんばかりに気が走る。

 視界が完全に闇の中に落ちる頃。

 俺の精神がゆっくりと暗闇の中に沈み始めた………

次回予告

次回、クロさんとシロさんがチェンジ!

クロさんは戦闘狂っぽいが、シロさんのダンジョンでの行動はどうなのか?

お楽しみに!


作者より

投稿遅れてすみません!

インターンシップとか色々落ち着いたのでちょっと旅行に行ってます。

昨日と一昨日は圏外にほとんどいたので投稿を今日にさせていただきました。

まぁ、旅行から帰ってきたら課題研究が待ってるんですけどね。

だがしかし、我はアニメを見ればスタミナが10%ほど回復するのだよ。

だから頑張って小説と課題研究やろうと思います!

もしかしたらちょっと投稿が遅れちゃうかもしれないので良かったら私が他に書いている小説も読んでもらえると嬉しいです。

今、そっちの小説でいいネタ考えたんですよ!

私にかかれば普通の小説もちょっとエッチな方向に傾ける事が可能ということに最近気づいたのです。

これぞ私の固有魔術『エッチな妄想ストーリー』なのです。

この魔術こそ、どんなストーリーも裏設定によってエッチに出来るのです。

………あれ、何を話そうとしてたんだっけ?

まぁ、良いや!

とりあえずこれからも猫愛好家がVRMMOに猫を連れてきました!をよろしくお願いします。

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