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#109火山ダンジョン攻略前の状況

「こんなところに遺跡があるのってすごい不思議だね。誰が作ったんだろう?」

 ミカンが火山ダンジョンを見てまじまじと言う。

「確かに遺跡の入り口ってこんなに大きいんだ……一体、誰が作ったんだろう……」

 ポットも火山ダンジョンを見上げていた。

 クロさんによるとダンジョンには、洞窟型とか神殿型のやつとか色々種類があるらしい。

 クロさんとリックンの偵察によると、今回はのダンジョンは遺跡っぽくて罠がたくさんあるかも……

 遺跡への入り口は大きな扉が立ち塞がっていて、ダンジョンに入る度ドアを開けるらしい。

 なんか謎の力によって開けっ放しにしてると勝手に閉まってしまうらしい。

 そして外部から開けるのは簡単だけど内側から外側に開けようとすると圧力のせいでかなり力を入れないと開かないらしい。

 中の様子は石造りで壁に幾何学的な模様が入ってる。

 そして模様の一部が違うところには何らかの仕掛けが仕掛けられている可能性がある。

 まぁ、あると言っても床が開閉したり、どこからか矢が飛んで来たりする程度だから特に問題はないらしい。

 軽く偵察しただけでこのダンジョンは他のダンジョンより大きいため何があるかわからないけど、ダンジョンや迷宮などでは転移系トラップにだけ注意すれば問題ないとのこと。

「ペルちゃん〜」

 背後から雪さんが私に抱きついてくる。

 私の背中に普段よりも大きな衝撃が飛んで来た。

 こ、これは!

 く…我が背中が我に言えと言わんばかりに訴えて来ている!

「雪さん」

「何です、ペルちゃん!」

「胸でかくて柔らかいですね」

 雪さんはその言葉を聞くと、私から数歩後退り大きな声で私に言うのであった。

「ペルちゃん、そんな変態だったの!いつも私の胸の感触をそうやって背中で味わっていたの!」

 してないしてない………

 というかミカンとポットの目がまた険しくなってる。

 いや、私はそこまで変態に堕ちた覚えはない!

「そんなことしてませんよ」

「ホントかな〜怪しいな〜」

 なんでニコニコしながら言うの。

 なに、喜んでるの?

 百合なの?

 百合なのですか?

 もう私は理解している。

 雪さんの頭が暑さでショートしてしまっていることを。

 そして私の頭も暑さでショートし始めていることを……

「怪しいな〜って雪さんが痴女なだけじゃないの?」

「ペルちゃん、私が痴女って……どうして……どうして………」

 い、言い過ぎたかな……

 なんか雰囲気が少しおかしい。

「ゆ、雪さん?」

「ど、どうしてわかったの!」

 正解だった……

 二人はというと……完全に私と雪さんから距離を置いている。

 わ、私は雪さんと同レベルの変態じゃないからね。

 そこ重要だよ。

 変態の度合いが変わったら大きく他に影響出るからね。

「雪はまた何くだらないことしてるんだ?」

 雪さんの後ろから先ほどまで謎の要因で凍結されたクロさん達男子陣がやって来る。

「雪姉さん、こんな暑いところで暑苦しいことしないでください……」

 とココくん。

「二人は何の話ししてるんですか?」

 とリックン。

 うん、やっぱりショタは可愛い。

「それで早速ダンジョン攻略するの?」

 雪さんがニコニコしながら言う。

 この状況でダンジョン潜るの?

 私たちは雪さんの作った水着を身につけている。

 私はエクスカリバーを背負っていつでも戦闘オッケー状態。

 ポットは火山ダンジョン入り口までは短剣を右手に構えていたが、今は弓を背中に背負っている。

 ミカンは右手に自分ミカンの身長の1.5倍程の大きさの木の杖を装備している。

 そして雪さん……雪さんは武器を何も装備していない。

「ああ、だってここ暑いじゃん。ダンジョン内は暑いは暑いけどここよりは多少マシだから……それより女子は水着で行くつもりなのか?」

「あったり前じゃない!」

 当たり前じゃないよ……

「雪……お前武器はどうした、武器」

 クロさんが雪さんに質問する。

 ……今気づいたけどクロさんって雪さんのこと呼び捨てなんだ〜

「武器は必要ない!それにクロがいるから問題ないでしょ」

「ま、まぁ問題はないけどな……」

「問題はないけど?」

「問題はないけど……水着姿で武器も持たずにダンジョン攻略って明らかにプールに行く感覚だろ」

 確かに……

「それがどうかしたの?」

 男の人からしたら目のやり場に困ってるんじゃないの?

 雪さん、巨乳でスタイル良いし!

「いや、どうもしないけど……目のやり場にこま………」

「あ、浮き輪が足りないって言いたいんだね」

 そういうと雪さんは綺麗に畳まれた和服の袖から大きな浮き輪を取り出す。

 いや、平然と取り出しているけどすごい異様な光景だ。

 雪さんの和服には次元収納が付いているため袖に様々な道具を収納しておける。

 私はあまり収納する機会がないから使わないけど使う人は使うらしくかなり需要があるらしい。

「なんでそんなもん持ってるんだよ」

「もらった!」

「どこでもらった?」

「魚人族の20代目王様にもらった!」

「その浮き輪の需要は?」

「ない!」

 雪さんの次元収納はかなりいっぱい入るようでテントとかヨットとか色々入ってるらしい。

「まぁ、迷惑はかけんから心配するな少年よ」

「これで迷惑かけられたらたまったもんじゃないよ」

 まぁ、そうだろう。

「……で、男子達は水着にならんのかね。私が作るか、女子用の水着を着せてあげるか……どっちかしてあげよう、特別に!」

「そんなの死んでもお断りだ!」

「酷い……そんなに拒絶しなくても良いじゃん!」

「知らん。と、とりあえずダンジョン内に突入するぞ!」

 こうして私たちのダンジョン攻略は幕を開けるのであった。

次回予告

次回はついにダンジョン攻略です!

どんなモンスターが出てくるかはお楽しみに!

もしかしたらエッチなモンスターが出てくるかも……


作者より

感想が欲しいです。

感想を元に今の小説に足りない何かをこの夏考えようと思います。

なので感想を書いてくれると嬉しいです!

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