#108この状況はなんだ?
「さて、やっと火山ダンジョンに着いたわけだ。だが俺を含めこの状況はなんだ? 」
クロさんが苦笑しながら言う。
この状況とは、私と雪さんとミカンとポットの4人が水着ということだろうか?
それともクロさん自身が水の檻の中に閉じ込められ、身体を凍結させられていることだろうか?
またはその両方か?
「まずなんで女子陣は水着なんだ?」
クロさんが疑問を口にする。
何でって言われても流れって感じがある。
まずココくんが鼻血を噴き出して倒れてしまったところから始まる。
クロさんとリックンの元気が有り余っていたから火山ダンジョンに偵察しに行ってもらっていた。
「暑い!暑い!暑い!気が狂いそうだよ、ペルちゃん!」
雪さんが白いクマミミをパタパタ……ではないけど揺らして言う。
「そ、そうですね……雪さん少しキャラ変わりましたか?」
「弱変わった!とりあえず身体を冷やそ!」
「冷やすって言ってもここじゃ多分、水魔術も長続きしませんよ」
ポットもウサミミをパタパタさせて言う。
火山ダンジョンは空気すらも熱気としか感じない。
そんなところで水魔術を使ってもすぐに蒸発してしまうだろう。
「まずこの中に水魔術使える人いるの?」
ミカンは疑問を唱えながら、次元収納がエンチャントされている袋から水の入った酒瓶を取り出す。
この世界…いやこのゲームには何故かペットボトルが存在しない!
そのため液体を保存するのが意外と難しいのだ。
いや、ここで私はペットボトル様に感謝したんだよ。
ペットボトル…当たり前にあると思ってたけど、ないとすごい不便だって……
現実にあって良かった、ペットボトル!
「私使えるけど使いたくない〜」
雪さんは手をぶらぶらさせて言う。
「そういえば雪さんって獣使いですよね。いつも雪さん自体はどんな戦い方してるんですか?」
「え、どういうこと?」
「えっと…だから雪さんってどんな武器使うんですか?」
「あ、それ!私も思ってた!雪さんってどんな武器使うんですか?」
私もポットの疑問にのる。
いや、だって前から思ってたんだよ。
雪さんってどんな戦い方するのかなって!
だって狭い洞窟とかってクトゥルフとか出せないじゃん。
だから不思議なんだよね!
「え、戦い方?」
「「うん」」
私とポットの声が重なる。
「私はね……基本、平和主義者なの!だから暴力は基本振りません!」
すると雪さんは声のトーンを少し下げて言った。
「え、けど接近戦とかどうするんですか?」
ポットが不思議そうに問う。
「接近戦も全部みんなにお任せだよ!」
「みんな?」
「うん、ゴーレムとドラゴンの使い魔がいるから接近戦も問題ナッシング!」
あ、全部使い魔にお任せなのね。
「そ、そうなんですか……」
けど雪さんは雰囲気的に接近戦をするタイプじゃないからなぁ……
それに基本、雪さんは和服を着ているから先頭に不向きな感じだし。
それよりも雪さんはどちらかというとヒーラーっぽい雰囲気がある。
なんかボロボロになった仲間に広範囲治癒魔術で一瞬で回復させちゃう凄腕回復術師って感じ!
「それより暑い!私はね、みんなと違ってそんな薄着じゃないの!」
ま、まぁ和服だし……暑そう……
「それじゃあ和服を脱いで他の物に着替えたら良いと思う!」
ミカンが謎のテンションの高さで雪さんに意見する。
なんでそんなテンション高いの?
こんな暑い中、テンションが高い状態で過ごせるなんて子供は凄いなぁ〜
「そうだ、それだよ!」
「何がですか?」
私は雪さんに問う。
「私は気づいてしまった……」
「何にですか?」
ポットも雪さんに疑問を問う。
「なぜ服を身につけていたのだろうか、と!そうだよ、暑いなら服脱げばいいんだよ!」
「けどここはお外ですよ。こんなところでお洋服を脱いだら私たち、ただの変態さんですよ」
ミカンが正論を述べる。
うん、確かにここで服を脱いだら変態さんだ。
「その点は天才の雪様に任せておけばよろしい。考慮していないとでも思っていたのか!」
なんかすごい自信満々だけどどんな考慮をするつもりなの?
「何を考えついたんですか、雪さん?」
ポットが恐る恐る聞く。
「私に任せておけば全て解決なのだよ!というわけで……」
「というわけで?」
「みんな、全裸になろっか!」
「「「ぜ、全裸」」」
何故に全裸になる必要がある。
着替えなら下着以外脱いで!で良いじゃん。
雪さんは野外で何をさせようとしているの?
いや、待てよ。
これは雪さんの計画的犯行
すなわち野外プレイを行わせるつもりか!
「ぜ、ぜ、全裸になろっか!ってどういうことですか?」
「そ、そうですよ。急にお外で裸なんて……」
ポットとミカンが顔を赤くして言うが、今の雪さんはそんな事はお構いなしでだった。
嫌らしい手の動きをさせながら私たちに近づいてくる。
「さて、三人とも脱ぐ準備はできている?」
全くできてない。
状況が掴めてすらいない。
「わ、私は暑くないのでえ…遠慮しておきますよ」
ポットが苦笑いしながら後ろに数歩下がる。
「私も冷や汗かいてきちゃったから遠慮します」
そう言ってミカンも数歩下がる。
「ペルちゃんは脱ぐよね?だってペルちゃんだもん!」
「な、何ですか……その理由、私が常に裸族みたいな言い方じゃないですか!」
私は決して裸族ではないからね。
決して!
「え、だって裸族でしょ」
ふ、二人の目が険しくなっていく……というか引かれてる!
「違うから!断じて違うから!」
「え〜ペルちゃんなら脱いでくれると思ったのに〜」
か、完全に暑さで頭が逝ってる。
「そんな策を聞かずして脱ぐわけないでしょ!それも外で!」
や、野外プレイはココくんいないし、早いと思う。
「まぁ……良いや。あ、そうだった。三人とも……知ってる?ある武将が言った名言なんだけどねぇ〜」
「な、何ですか……それは……」
「脱がぬなら・脱がしてしまえ・ホトトギス………というわけで脱ごうか3人とも!脱がないなら脱がせるよ」
それってあの江戸時代のサルとかタヌキとかが言った名言じゃん!
次回予告
色々なことがありながらも火山ダンジョンに到達。
まぁ、ついて真っ先にすることはダンジョン攻略でしょ!
今思えば火山ダンジョンって野営するためにテントとか貼る必要ないもんね。
作者より
※今回は私の今の心境と小説紹介、イベントの宣伝だよ
夏休みに入ったゾイ!
夏休みになっても元気に小説を書こうと思っている小雪です!
えっと…はい、頑張って書こうと思ってます。
いや、夏休みの予定をまとめたんですよ。
そしたら夏休みの40日の間に12日以上も学校関係で外に出ないといけないんですよ!
こんな地獄の中、学校に行くとか死んじゃいそう……
というか予定がありすぎて夏休みがただの夏に思えて来ました。
まぁ、社会人になったら夏休みなんてないんですけどね。
そして通知表が帰ってきてまず思ったこと。
ジャスト真ん中!
いや、クラス順位がジャスト真ん中なんですよ。
前回もジャスト真ん中だったので通知表と同じだったんですけどね。
だから……つまり……私は高校生活において進歩してない、ってことじゃないですか。
これ親に見られたら半殺しにされる!って咄嗟に悟ってまだ見してないんですよねー
あれ…色々考えながら打ってたら本来の目的忘れちゃった。
えっと……そう小説の宣伝ついでに何か話そうとしてたんだ。
私は一週間投稿の作品を書いてるからそっちも見てね!ってことです。
夏休みの暇な時間を見て早めに投稿することもあるかもしれないからちょくちょく見に来てね!
あ、題名は無能な僕と嫌われ者の彼女、です。
あとイベントの方も絶賛毎日行ってます!
ぜひぜひ参加して欲しいです!
(18禁に引っかからないレベルのエッチな絵ならその絵を使わせていただくためにエッチな内容も書くかも……)
まぁ、私も夏に負けないように頑張るのでこれからもよろしくお願いします!