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記憶を失ってしまったわたしが過ごす日々  作者: 蛍火 翠
ミーナ幼少期〜魔力測定〜
10/12

魔力測定〜ミーナの魔力〜

国王様に呼ばれ、向かったのは国王様の私室でした。

呼ばれた理由はレイ君の婚約者となる際のパーティーでのこと。

お兄さまとレイ君が言い争っているので、つい、人目がある場所で二人を叱ってしまったこと。

それを聞いた国王様が、王族を叱る令嬢がいるとは珍しい!見てみたい!

…とか言う変な理由で呼ばれたのでした。

これは呼ばれた後のこと。


**********************


国王様に呼ばれた用事が終わったわたし達は、魔力を測定するためにある部屋の前に来ています。


「では、ローゼリア公爵令嬢様。測定を開始しますので、こちらへ」

王宮の魔法師さんが誘導してくださいます。

ローゼリア公爵令嬢ってのは、わたしのことです。身分が違うみたいで、こう呼ばないといけないようです。

公爵令嬢って言ってるのは、ここにお父さまがいるから。

お父さま、公爵様ですから。


「はい。…ここから、わたし一人なんですか?」

「ええ。他人の魔力が混じると悪いですから」

「わかりました」

「ミーナ、頑張れよ」

「はい、お父さま」

「ミィ、頑張ってくださいね」

「ええ、行ってきます。レイ君」


お父さまとレイ君にそう言って、部屋の中に入ります。

部屋に入るとそこには、わたしが持てるかどうかってくらいの水晶が置いてありました。

たしか、アレに触れて、『測定開始』と言えばいいんでしたね。


そしてわたしは、水晶に触れました。

…う、今更緊張します。

1、2回深呼吸をして、目を閉じ、集中します。


『…測定開始』


わたしがそう言うと、水晶は熱を帯び、光っているようで、目を閉じたわたしの視界が明るくなってきました。

しばらくして、熱は冷め、光が視界に無くなったところで、目を開けました。

…目を開けた、まではいいのですが、この視界に映る色と小さな羽のついている人はなんでしょう?

測定は終わったはずですけど…

と、考えていると部屋の扉が開き、魔法師さんが入ってきました。…測定終わったの、わかるんですか?


「…!これは…」

「あの、なにか…」

「…いえ、驚いただけです。貴女はとても、魔力が高い」

「そうなんですか?」

「ええ、この部屋いっぱいに魔力が充満するくらいには。ですがおそらく、こんなものでは済まさないくらいに貴方の魔力はとても多い」

「…そうなんですか」

「ええ。ところで、測定をする前と違ったことはありますか?」

「…えっと、視界にいろんな色が見えるのと、小さな人が見えます…」

「なんと…これは驚いた。話す前に、宰相様達のところへ行きましょうか」

「はい」

なんなのでしょうか?魔法師さんに驚かれているようですが…お父さま達のところに行ったらわかりますかね?


「ミィ、おかえり」

「ただいまです。レイ君、お父さま」

「ああ。…それで、どうだった?」

「それについて、私からお話ししましょう。…話す前に、場所を移動しましょうか」


魔法師さんに連れられて、応接室のような場所に入りました。

魔法師さんがソファに座り、その正面にわたしとお父さま、横の1人がけソファにレイ君が座ります。


「ところで、俺が聞いていてもいいですか?」

「構いません。むしろ聞いてもらったほうがいいと思います」

「で、話ってのは測定のことだろう?」

「ええ。まず、公爵令嬢様が言っていた、測定した後の違いについてです」

「ミーナ、なにか違ったのか?」

…これ、わたしから言ってもいいのでしょうか?

魔法師さんを見ると、頷いてくれたのでいいのでしょう。


「はい、お父さま。測定した後、目を開けたら視界にたくさんの色と、小さな人が見えるようになりました。小さな人は羽があって、今も見えますし、お父さまの頭に乗っかっている子もいますよ」

「…これは真か?」

「ええ。私も見えますが、公爵様の頭に乗っているものもいますよ。令嬢様、貴女に見えているのは、精霊です。そして、貴女が見えているもう一つの色は魔力です」

「…精霊、それに魔力」

「ええ。精霊も魔力も、見える人は凄く少ないので、両方見える人はほぼいないでしょう」


「…ミィ、今俺の指あたりに見えている色は何色?」

「レイ君の指あたりですか?んと、見えるのは『赤色』…?」

「ええ。今、俺が指に込めているのは、火の魔力ですから、正解です。ちなみに、魔力が見える人が言うには、魔力の色はそれぞれ違うらしいです。火は赤、水は青、風は緑、地は橙、光は黄、闇は紫、氷は水色、雷は光よりも薄い黄、聖は白、そして、暗黒はそのまま、黒と言われています」

「確かに今言われた色は、全てありますね。でも、ない色もありますね」


「それは、人によって適する属性が違うからです。手に、魔力を込めてみてください。そうすれば、貴女の適正がわかります」

「それは、どうやって…?」

「正直に言いますと、測定というのは名ばかりの、あの水晶は人が魔力を使えるようにするためのもの。つまり、鍵でしかないのです。その鍵が外れた貴方の体には魔力が巡っているはずです。体の中の巡る魔力を手に集中させるようにして見て下さい」

「体に巡る…」

言われた通り、自分の体になにか温かいものがありました。これが魔力なのでしょう。目を閉じ、集中して、魔力を手に込めます。


「ミィ!込めすぎです!危ないですから、減らしてください!」

「ふぇっ、は、はい!」

レイ君に言われるまま、込めた魔力を徐々に減らします。…んん?

「レイ君、魔力見えるんですか?」

「そんなにはっきりは見えませんけどね。色を判別できるくらいには。そのくらいの俺でもはっきり見えましたから、結構込めたんでしょう」

「…王子の目も、大概です。大抵の魔力が見える人でも、はっきりと見える人はあまりいません。下手をすると、色も判別できない人のほうが多いです。王子のように判別できる人は少なく、ましてや、令嬢様のようにはっきりくっきり見える人にいたっては歴代でもあまりいないでしょう。あなた方、規格外すぎますよ」

「…ディー、そう言うのは、まだ早いみたいですよ」

「は?」

「ミィの属性が規格外です」

「え、そうなんですか?」

「ええ。ミィ、今自分で込めた魔力、何色になった?」

「え、ええと、魔力は青、緑、黄、水色、白の5色です…」

「「白!?」」

「ふあ!?はいぃ!」

魔力の色を言ったら、魔法師さんが叫んだのはいいんですが、何故か今まで黙っていたお父さままで、叫びました。何故…?


「王子、それ、本当ですか…?」

「ええ。ミィが込めた魔力の中に白、つまり聖属性の色があります。それも、かなりはっきりと」

「うわわ、国王様に報告しなきゃ…」

「いや、それは私の方でしておく」

「公爵家はどんだけ規格外なんですか〜…」

…ん?私じゃなくて?


「公爵家が、ですか?」

「ええ。令嬢様の兄君、シオン様は暗黒属性が適正にありますから」

「お兄さまですか?」

「しかも兄妹そろって魔力も多いですし…」

「あの、わたし、一般とか、平均とかわからないのでそのくらいの規格外かわからないのですが…」

「ああ、では、説明しましょうか」


そして、魔力について説明して貰いました。

蛍:魔力測定終わりましたー。次回は規格外の程度がわかる回でーす。

今回、完成して間もなく投稿したので疲れて後書きでふざける気力がございませ〜ん…

なので今回はこれで終わりでーす。

でわまた次回〜☆

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