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第18話『アムラ祭』

「ほんと美人よね、イスティアって。私と違って胸も大きいし、村の男共もきっとほっとかないわ」


 他愛ない会話を交わす中で、ミレアがあらためてそんな事を言い出す。


 イスティアの顔立ちが整っている事など、ミレアも彼女を一目見た時からわかっていた。

 しかし、長旅で泥や埃まみれだった汚れを落としたイスティアの白肌は彼女の美をより際立たせ、女の身である少女とて見惚れさすほどに美しかったのだ。


 イスティアに対するミレアの羨望の眼差しの中には、己との歴然とした差に対する落胆すらも見え隠れするほどであった。

 しかし、異性の事などまるで意識してこなかったイスティア自身には、彼女が何故それほどに感情を揺り動かしているのかがいまいち理解出来ない。


 ましてや、人間の恋愛観など魔界育ちの彼女が知るはずもない。


「そうかな?」

「そうよ!! きっと、そう!!」


 そう強く断言した後、ミレアはイスティアに尋ねる。


「……ねぇ、アムラ祭の事はもう聞いてる?」


 彼女の問いに悪魔の娘は首を横に振る。


「えっとね……、もう少し先の話になるんだけどね。アムラ祭ってお祭りがあってね。そのお祭りの時に、この村の年頃の女はみんな、伴侶となる相手を選んで結婚する事になってるの」

「へぇ」

「私も今年のアムラ祭には結婚する事になってて……」

「そういえば、私も出来るだけ早く村の誰かと結婚しろって言われたよ」

「そっか、やっぱりそうなんだ……。イスティアはもう十分魅力的だもんね」


 自分よりも断然美しいイスティアが、今年のアムラ祭で村の男衆の中から結婚相手を選ぶ。

 その事を知ったミレアには、この新しき友人にどうしても伝えておきたい事があった。


「あのね……、イスティアにお願いがあるの」


 ミレアがイスティアの瞳を熱っぽく見つめながら言う。

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