表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

12/33

第11話『第一人間発見』

「人間が見つからないわ!!」


 人間界を旅して四百五十年、イスティアは今だ一人の人間とも出会う事が出来ずにいた。


 四百五十年の間、北に南に西に東に、行けども行けども無人の地ばかり。

 砂漠、荒野、沼地、雪山あらゆる場所をまわって魔界では見られない景色を楽しみはしたが、肝心要の人間が見つからない。


 ときおり、誰かが住んでたような遺跡を発見する事もあったが、建物だけで中身はもぬけの殻か獣や魔物の巣窟になっていた。

 そこで出会った魔物達に、人間について尋ねても皆知らないという。


「絶滅しちゃったのかな」


 などと少々気落ちしながら空を飛びながらの旅を続けていると……。


「あ、あれは!!」


 森の中を会話しながら二足歩行する生物を発見する。

 オークなどの魔物とも違った貧弱そうな見た目の生き物。

 間違いない『人間』だ。


「やっと見つけたわ!!」


 ついに四百五十年目にして待望の生人間を発見したイスティア。

 しばらくその様子を遠目から観察する事にしていたのだが、やはりそれだけでは物足りない。


「よしここは人間に化けて、接触してみよう。なんだかワクワクするわね」


 そう言って魔法で自身の見た目を人間に化かすと、ボロ衣をまとって二人の人間の方に向かって歩いていく。


――こういうのは第一印象が大切よね……。なんて声を掛けようかしら。


 と、考えながら近付いていったのだが……。

 意外にも人間達の方がイスティアに気付くなり、声を掛けてきた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ